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D.C.II 〜ダ・カーポ II〜 芳野さくらルート & 総合インプレ(★×3)

 うなー。頭痛い;。や、D.C.II のおかげで 2 週間分ぐらいアニメとコミックスとゲームが溜まってしまっててぼちぼち消化していたわけですが、消化しきれん状態。っつーか普段ですらギリギリのスケジュールでこなしてるのに、数十時間とかごっそりと持っていかれるゲームをやるのはやっぱり無茶がありますねぇ。携帯ゲーム機だとなんだかんだでごまかしながら時間が捻出できたりするものですが。来期はアニメが減るのでラクになることを期待しよう;。

 というわけで D.C.II インプレのオーラスは芳野さくらルート。や、前回のエントリで書いたとおり、このルートはまさに快作で、最後の完全ネタバレルートらしいなかなかの出来に仕上がってました。さすがにこのルートは設定が全部出ている超ネタバレルートなので、一応反転しておきます。Ctrl + A で適当に反転して読んでください。(総評は反転なしで最後に。)

 まず最初にひと言。

 またしてもおまえが黒幕なのかぁぁぁぁっっっ;;;。> さくら
 っていうかさすがにツッコミを入れずにはいられなかったワナ;。

 や、なーんか中盤あたりからきな臭い香りがぷんぷんしてて、「うーん?」とか思ってたんですが、まさかさすがにホントにそうだとは思わなかったり。簡単に要点をまとめれば、

・さくらは寂しさのあまり、クローン(おそらく純一のクローン?)を作り出してしまう。それが主人公の義之。
・義之を生かし続けるために使ったのが、まだ研究途中だったプロトタイプの『願いを叶える魔法の桜』。この桜の木の魔法によって、義之はかりそめの命を与えられることになる。
・ところがその魔法の桜がシステムの欠陥から暴走を始めてしまう。桜の木を枯らせば問題は収まるけれど、それをしてしまうと義之を失うことになる。
・桜の木を枯らさずに済ませるために、さくらは桜の木のシステムの欠陥を補おうとする。けれどもその綻びはどんどん大きくなって、さくらでは収集しきれなくなってしまう。
・事態を収拾するため、さくらは桜の木に同化してその暴走を制御しようとするけれど、失敗;。
・そしてついには音姫が幕引きをしなければならなくなってしまう……恋人になった弟くん(義之)に、自ら引導を渡さなければならなくなってしまうという苦しみまで背負わせて。

 ……って、どう考えてもあなた一人がすべての諸悪の根源なんですけどっ;;。> さくらさん

 けれども、確かにどう考えてもさくらが悪いんだけれども、だからといってさくらを責められるのか。魔法の力ゆえに成長することもなく、前作から 50 年以上たった今でも当時の姿そのままであり続けるさくら。お兄ちゃんだった純一も、恋敵だった音夢も、そしてことりも美春も誰も彼もみんな大人になり、家族を作って幸せになっていく。そんな中、彼女は時の流れから一人取り残され続ける。

「……あのふたりも、パパとママになっちゃったんだ。
 自分と好きな人との子供が生まれるのって、どんな感じなのかな。」

「……おかしいよね。
 ふたりが結婚して、赤ちゃんが生まれて、パパとママになったのって……すごく嬉しいことなのに。
 なんか、心から『おめでとう』って思ってないみたいだよ、ボク……」

「ダメだよ。ちゃんと、お祝いしてあげなきゃ。
 ふたりがいくら幸せだからって、絶対、羨ましがったり、妬んだりしちゃダメだからね。」

 そう自分に言い聞かせて、彼女は精一杯の笑顔を浮かべる。


 さくらを苛む寂しさ、そして孤独感。彼女は悪魔に魂を売って、不完全な魔法の桜の木のプロトタイプを持ち帰り、義之くんを作り出す。義之くんは、さくらが産み出した唯一の家族であり、つかの間の幸せ。その幸せを手放せないが故に、さくらは事態をどんどん悪化させてしまう。

 義之くんのためだけを思うのなら――、
 実は、もう一つだけ手段が残ってる。
 桜の暴走を止める方法。ボクが、完全に枯れない桜をコントロールする。
 今までは桜の回路と同調し、システムの穴を埋めてきただけ。

 だから完全に制御すればいい。ボク自身がそのシステム自体となれば不具合は起きない。根本的な解決方法。
 ボクなら……それができるはずだ。
 ただ、これまでと決定的に違うのは……桜の制御をし続けなくてはいけないということは……
 それは、命を落とすのと同じこと。ボクはもう二度と、戻って来れなくなる。

 ここまで差し迫っても、ボクはまだ決心することができなかった。


 さくらはここまで事態が差し迫っても、なかなか自分を捨てる決心ができない。けれどもこのルートで本当に素晴らしかったところは、この後の、さくらが覚悟を決めるシーン。

 姉弟みたいに育ったふたりだから。本当に……家族みたいなものだから。
 ううん、もっと違う意味で好きなのかもしれない。
 ……義之くんは、こんなにも想われてるんだ。
 音姫ちゃんだけじゃない、由夢ちゃんだっている。友達だってたくさん……。

「……ボクが何とかするから。大丈夫だよ。義之くんはいなくならないよ。
 もう一つだけ……とっておきの方法があるんだ。だから大丈夫だよ。」

 こんなに想っていてくれたんだ……ボクはお礼を言わないといけないね。
 ……ありがとう。

「約束するよ。大丈夫だから……信じていて。」
 音姫ちゃんを何度もそう言い聞かせながら、―――ボクは決心を固めた。


 このシーンって、さくらが本当の意味で義之の母親になっていくシーンだと思うんですよね。義之は、さくらが自らの寂しさを埋めるために、自らの手で創り出したものだった。けれども、義之がみんなから想われていることを知って、さくらは初めて気付くんですよね。義之は自分のものじゃなくて、一人の人間である、という当たり前のことに。だから、さくらは義之の母親として、自分を捨てる覚悟を決める。それは、母としての息子に対する愛情そのもの。このシーンは、母親になれなかったさくらが、本当の意味で義之の母親になっていくシーンだと思うんですよ。

「……だから、守ってあげなきゃいけないんだよね。
 可愛い子供たちに、傷を負わせたりしちゃいけないんだ。」


 けれどもさくらは、魔法の桜の木のシステム(夢を見せ続けてくれるシステムの誘惑)に負けて、桜の木に取り込まれてしまう。そこでさくらが見続けるのは、自ら産み出した、自らが願う幸せな夢の世界。

(……これもみんな夢……だけどね)
(……なんだか疲れてしまった)
 こんな幸せそうな自分を見ているのがつらくなったのかもしれない。

 今、この事態を終わりにすることができるのは、音姫ちゃんだけだっていうことも……。
 結局、音姫ちゃんには……こんなひどい選択をさせることになってしまった。


 結局、さくらはどこまでも弱かった。孤独に負けて義之を作り出し、そして義之と共に歩めなくなることを恐れて事態を悪化させ、最後もまた自らの夢という誘惑に負けてしまう。自分を捨てて義之を守ろうとしたはずが、やっぱり自分に負けてしまうんですよ。

 けれども、音姫が桜の木を枯らし、春の季節が巡って再び桜の木が満開になり、さくらの意識が再び戻ったとき、彼女は初めて本心から願うんですよね。自分の幸せではなく、他人の幸せを

 確かに――この世界は優しくはない。
 夢見ることが、恥ずべきことのように扱われて、嘲笑われる。
 叶えようとした努力の末に、現実を思い知らされる。
 そんなことが少なくない。
人が人を大切に想うことが力になる』。
『願えば叶う。祈れば通じる』。
 そんなのはボクが見た夢でしかない―――けれど、
 ボクもまた祈った。
 夢は、願いは――強く想えば、必ず叶う。

「どうか。どうか……お願いです。あの子たちの想いが……
 こんなにも人を大切に想う純粋な想いが……悲しむことしかできないなんて……!
 そんなことがあるなんておかしい……!
 幸せになれないなんて、絶対におかしいよ!
 魔法が想いの力なら――この想いの奇跡を見せてください!」


 このシリーズ作品における『正しい魔法の力の在り方』って、人が人を大切に想うことが力になる、つまり他者を大切に想う願いこそが魔法を生み出す、というものだと思うんですよね。だから、さくらとみんなの義之への願いゆえに、義之は人間として新たな生を受け、再び音姫たちの元に戻っていく。そんな綺麗な幕引きになっているんじゃないかと思うんですよね。

 でも、そんなさくらの幸せはどこにあったのか。

 ……もしかしたら、さくらが作品のエピローグで過去に飛ばされたのは、さくらの悲しみを知る、純一の最後の願いによるものだったんじゃないか、と思うんですよね。

 作中でははっきりと語られていませんが、義之を生かし続けるためには桜の木を存続させることが必須条件。そのためにさくらは同化による桜の木の制御を試みたわけですが、これに失敗してしまう。残された純一は、音姫に辛い選択をさせる前に、少しでも可能性があるならと、さくらと同じことを試みてるんですよね。

「これはひどい孫娘がおったもんだな。まだ失敗すると決まったわけじゃないだろうに。
 信じなさい。お前のおじいちゃんは、そこまで弱くもオッチョコチョイでもないよ。
 それにね……親ってのは、子供より先に死ぬもんだよ。ましてや孫だ。
 おじいちゃんはもう、十分に生きたさ。例え失敗したところでなにも後悔はない。
 それに、かわいい孫娘の頼みだしね。喜んで引き受けるよ。
 だけど、もしおじいちゃんが失敗した時は……わかるね?」
「……はい。」
「……さてと。それじゃ、幼なじみの尻拭いに出かけるとしますかね。
 今度の仕事はずいぶん、かったるい仕事となりそうだけど。」


 けれども純一も、桜の木を制御できずに失敗してしまう(そもそも純一は魔法使いの血統ではないので、そんなに簡単に成功するはずもないのですが;)。そのために万策尽きて音姫が桜の木を枯らす以外に方法がなくなる……というのが筋書き。となると、純一は桜の木に取り込まれているはずで、桜の木が再び満開になったときに、意識を取り戻しているはず。

 純一はさくらの想いを知りながらも、音夢を選び、そして純一と音夢は息子や孫にも恵まれた。でも、それをすぐそばで見守っていたさくらの苦しみや悲しみを、純一は誰より深く知っていたはず。

「さくら……もう……謝らなくていい。
 独りで寂しいとか、だから何かに頼りたいなんて思うのは当たり前のことだろう。
 それをわがままをしたみたいに言うんじゃない。それは人並みの幸せだろう?」


 以上を踏まえて考えると、おそらくさくらは純一の願いによって、もう一度「やり直し」できるようにしてもらったのでしょう。つまり、記憶を消された上で、過去のイギリス(=彼女の魔法使いとしての始まりの場所)に飛ばされた(=リセットされた)。もしかしたら、さくらが幸せになれたかもしれない未来に辿り着けるように。それはダ・カーポ、繰り返される物語……。

 いかんせん情報が少ないので断言するだけの材料はありませんが、細かいところはともかく概要としてはこんなストーリーラインだったんじゃないかな、という気がします。

 さて、そんなわけで総評。

 いやはや、ひと言で言えば予想外の拾い物(ぉ)。や、実際のところ作品の中身には全然期待してなくて、単にいずれアニメ化もされるだろうし、まあ必修科目なんだろうなぁぐらいのつもりで買ったんですが、プレイしてみるとなかなかに筋が良かった、という印象。ぶっちゃけトークですが、この手のゲームで作画がイマイチというのは致命的だろう(というか前作の七尾奈留さんのイラストとどうしても比較されちゃうし;)と思ったものの、プレイしてみるとあまり気にならない。それはちゃんとキャラの魅力を描けているということ、つまり作品全体の総合力の為せる技でしょう。攻略キャラは 6 キャラと少ないものの、OP/ED 含めて 8 曲もある豪華な挿入歌。や、お金があるっていいよねという感じ;。

 ただ、うーん、万人に勧められるゲームじゃないのは確かですね。由夢のインプレのところで少女趣味なストーリーと書きましたが、全体的に(特に由夢や音姫ルートは)共感することによって感動するタイプのゲームなので、理詰めでカタルシスを味わうタイプのゲームが好きな人には全くお薦めできない、という印象。加えてどう見ても攻略対象なのに攻略できないキャラもいるわけで(茜とかいいんちょとか)、おそらく PS2 版になったときにキャラ追加……だとすると、今、無理に手を出さなくても;。

 とはいえ、前半戦はともかく後半戦の由夢+音姫+さくらの 3 ルートが素晴らしくいい出来だったので、個人的には十分に元が取れたかなという印象。や、なんかだらだらとインプレ書いちゃったなぁという感じですが、これぐらいのインプレを書かせる程度には十分面白かった、んじゃないかと思います。

投稿者 まちばりあかね☆ : 2006/7/2 00:45 | 1.ゲーム(Windows)

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コメント

突然訪問します失礼しました。あなたのブログはとてもすばらしいです、本当に感心しました!

投稿者 グッチ メンズ バッグ : 2012年11月10日 06:19

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