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自分の好きなこと、そして自分の目指すもの。

 さてさて、いよいよ 2007 年も終了なわけですが、例年大みそかにはその年一年を振り返ってみて、ほんのちょっとだけ真面目エントリを書くことにしていたり。そんなわけで今年も綺麗ごとモード当社比 120% 増しで書いてみようかと思ったりします。

 昨年の大みそかのエントリをアップしたあと、数日後に「意味がよくわかんないので補足説明してください」みたいな Web ツッコミがありました。年を超えてから前年のネタを引っ張るのもどうかと思ってそのままにしちゃったのですが、昨年書いた「自分を物語の主人公にしない」というのは何が言いたかったのかというと、要するに何か物事や状況の判断をするときに、自己中心的な解釈(自分を中心にした解釈、自分にとって都合のよい解釈)をしてはいけない、という話でした。

 や、確かに字面だけ見るとごくごく当たり前の話ではあるのですが、現実問題としてはこれってものすごく難しいことなんじゃないかと思うんですよね。というのも(これは一昨年の大みそかエントリに書いたのですが)今の世の中って、何につけても「自分が」「自分は」と考えてしまうもの。例えば、数年前に頻繁に引き合いに出された希望格差社会(挫折先送り社会)という概念。これは簡単に言えば、いつか自分もシンデレラになれるという考えをいつまでも引っ張り続ける若者が増えた、という話に他ならない。それはぶっちゃけ根拠のない妄想に他なりませんが、なまじ自分の中で完結しているだけに他者(あるいは現実)から否定される瞬間が少なく、よほど自分を強く戒めない限り、その妄想から離れることは難しい。そしてそうした妄想(自分を物語の主人公にするような自分勝手な解釈)は、自分の置かれている状況や物事の判断を著しく鈍らせるものなんですよね。

 ある意味、「自分を物語の主人公にしない」ということは Fate の士郎よろしく自分を捨てることに他ならないんじゃ? というツッコミも当然あってしかるべき。けれどもこの自分ルールを一年間守って過ごしてみたら、今まで見えてなかったものがいろいろ見えるようになってきて、なるほどこういう生き方も楽しいものだなぁと思うようになったんですよね。なぜかというと、今まで漠然として自分でもうまく言葉にできなかった、『自分が一番好きなこと/楽しいこと』がはっきりと分かってきたんですよ。それは、

 「他人が自己実現して幸せになる様子を見ること。」
 要するに、人が幸せなのを横で見てるのが一番幸せ。それが自分にとって人生で一番楽しいことだっていうことがわかったんですよね。

 私自身が勘違いしていたことなのですが、私は周囲の人の笑顔を見るのが大好きで、とらは2の真雪よろしく「一生、笑って過ごそうぜ!」と割と本気で思っていたりします。けれどもその一方で、自分本位な人が他人に何かをしてもらって笑顔でいる様子を見ると、むしろものすごく腹が立つ。その分岐点が今まで微妙にわからなかったのですが、要するにこれ、「自己実現」というキーワードで切り分けることができる。つまり、(自助努力による)自己実現を達成して笑顔でいる人の様子を見るのが自分は好きだということに気付いたんですよね。

# この『自己実現』という言葉はものすごくよく使われる言葉の割にその意味が結構分かりにくい
# (一応定義はこちらこちらを参照)と思うのですが、もっと平易な言葉で書けば、
# 願いを自らの力で叶えること。つまり、なりたい自分になること、自分がやりたかったことを、
自らの意思と努力で成し遂げること、ですね。

 ECO にしろ普段の仕事にしろ、そして古くは塾講師をやっていたときにしろ、割と自分は自分が何かをすることよりも他人のおせっかいが大好き……というか冷静に考えれば単なるうざい人なのですが;、けれどもそんな最中にたまに無意識に「なんか自分にもハッピーなことがあるのかも?」と思ってしまう瞬間がある。そしてそれが原因で、冷静な判断を間違えてしまうことがあったんですよね。けれども究極的な発想の根源を、「その人にとって一番いい(その人のためになる)ことは何か?」『だけ』を考える、つまりその人にとって一番いいことは何か、その人の一番を引き出すためにはどうしたらいいか。そのことだけを追及して考えて行動するようにしたら、不思議なことに以前より遥かに幸せを感じてる自分がいたんですよね。そしてそれと同時に、あ゛〜、なるほど自分の目指していた幸せのカタチはこういうカタチだったのか、とも気付いたんですよね。

 以前、私が勤めていた塾の社長やけろっちゃ氏たちと何人かで飲んでいたときに、こんな話が出たことがあります。

「最近みんな(自分が)ちやほやしてもらうことばっかり考えますよねぇ。」
「やっぱり物事は give and take でなくちゃダメですよね。」
「いやいや、人生って give and give でしょ?

 もしかしたらこの話を数年前に聞いていても自分はピンとこなかったのかもしれませんが、今だったら塾の社長さんのこの言葉の意味がよく分かる。要するに、人生って与えることからしか始まらない、ってことだと思うんですよ。もちろん単に与える一方ではその人をダメにするだけに過ぎず、与えるといっても実際にはその人が自己実現に近づくような環境を整えるような手助けしかできない(自己実現するのはあくまでその人の自助努力でしかあり得ない=どんなにうまく勉強を教えようとしても結局学ぶのは学生自身でしかない=他者には勉強を効率的に進められるような支援をすることしかできない)。けれどもそういう手助けの仕方をして、その人が何かを成し遂げたときに幸せそうな様子を見るのはものすごく楽しい(別に感謝してもらう必要性はなくて、その笑顔を横で見てるのが楽しい^^)。いわばそれは他人の幸せのおこぼれにあずかるようなものですが(笑)、自分にとっては、その方が、自分が何かを成し遂げることよりもずっと楽しくて嬉しいことだと気付いたんですよね。

# 私って昔から自分が何かを成し遂げることについては限りなく興味がない人だったんですよねぇ;。
# 例えばよく起業しないかと勧められたりしますが、自分の城を持ちたいとはまるで思わないし、
# 偉くなりたいとも特に思わない。世の中(特に男性)にはこうした地位や名声に対する渇望を持った
# 人が多くて(別にそれ自体は性格傾向の問題なので悪いことではないです)、そういう感情はたぶん
# 自分にもあるんじゃないか? みたいな思いを多少は持っていたのですが、実はそれは単に自分のことを
# よく分かってなかっただけ……ということに気付いたんですよね;。

 そういえば、なのは StrikerS にこんなセリフがありました。

はやて 「あかんなぁ、それやと恩返しとフォローの永久機関や」
なのは 「あはははは」
フェイト「友達ってそう言うもんだと思うよ」

 このセリフ、実はものすごく好きなのですが^^、はやての言うように、もしこの世の中に永久機関があるとしたらそれは思いやりの永久機関。けれども世の中には、残念だけれども give and give どころか take and take しか考えていないような人もたくさんいる。先日、たまたま会社の新人の女の子と話しているときに冗談で、

「だって女性は愛されてこそなんぼのもんでしょ?」
「○○さ〜ん、分かってるじゃないですか〜。」

とかいう話をしたのですが、内心、いやいや分かってないのはあなたでしょ、と思ったり(← 性格悪いですよこの人;)。さすがに take and take は論外にしても;、give and take を暗に意識していると、take がなかったときにキレる。実際このタイプの人は少なくない(自分にもそういうところがあった)のですが、それは暗に見返りを期待した下賤な行動に他ならないんじゃないか、と。先に書いたように、give する内容が、単なる天からのおこぼれもの(タナボタ)であっては意味がない(それはその人をむしろダメにする麻薬でしかなく、Fate の士郎の生き方はそういう生き方だからダメだと思うのです)と思うのですが、その人の一番を引き出すために自分ができるベストを尽くす、そういう行動原理を持って行動し続けたら、きっと自己実現の様子をたくさん横で見られて超ラッキーw、になるんじゃないかと思うんですよね。

 確かにもらうことばっかり考えている人が多い今の世の中の風潮では、自分の生き方の選択はまるっきり多勢に無勢な生き方なのかもしれない。けれどもそういう生き方を貫くことは実に楽しいし、そしてそれが自分にとっての目標であり、自分の生き方の選択であり、自己実現なんじゃないか、と思ったり。そんなことに気付けたのが、自分にとって今年一番の最も大きな収穫だったんじゃないかと思っています。

 ……とまああれこれだらだらと自分トークを続けたわけですが、まあ大みそかなのでちょっとだけお目こぼしを^^。
 まだまだ迷ってばっかりな自分ですけれども、でも来年もまた頑張ってみよう。そんなふうに前向きに思える自分がいるのが嬉しい今日この頃です。

 というわけで、今年もみなさん一年間 blog に来ていただいてありがとうございました!
 ええっと、来年もあいかわらずゲームとアニメと趣味ごったにのぐだぐだトークを繰り返す予定ですが、変わらないことっていいよね? ということで来年もお付き合いいただければ嬉しいです^^。

# さて、これから年越しそば茹でて食べます〜。そして E(ry

投稿者 まちばりあかね☆ : 2007/12/31 22:04 | 4.雑学&雑感

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コメント

 確かにもらうことばっかり考えている人が多い今の世の中の風潮では、自分の生き方の選択はまるっきり多勢に無勢な生き方なのかもしれない。けれどもそういう生き方を貫くことは実に楽しいし、そしてそれが自分にとっての目標であり、自分の生き方の選択であり、自己実現なんじゃないか、と思ったり。そんなことに気付けたのが、自分にとって今年一番の最も大きな収穫だったんじゃないかと思っています。
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投稿者 ru486個人輸入 : 2012年9月19日 17:14


 このセリフ、実はものすごく好きなのですが^^、はやての言うように、もしこの世の中に永久機関があるとしたらそれは思いやりの永久機関。けれども世の中には、残念だけれども give and give どころか take and take しか考えていないような人もたくさんいる。先日、たまたま会社の新人の女の子と話しているときに冗談で、
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投稿者 威哥王 販売 : 2012年9月19日 17:16

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