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寒くて目が覚めたわけではないし、昨日の昼間に船の上でうたた寝していたからというわけでもない。
この感覚は、ほんの何日かぶりなのにとても懐かしいような気がした。
寸暇を惜しんで商売に明け暮れた日々。
あの時と同じ感覚だった。
というわけで先日発売されたこちらを読破〜。
えーと、賢狼ホロと行商人ロレンスの旅物語、狼と香辛料のシリーズ第 6 巻。このシリーズの素晴らしさは幾度となく blog に書いてるので今更繰り返すことはしませんが、いやはや最新刊も見事な出来でした。というわけでネタバレありで軽くインプレを。
今回の 1 冊はかなり面白いストーリーで、商売の儲け話がらみの内容はほとんどなくて、船の上でのホロとロレンスの会話がメインで進むだだ甘なバカップル物語(褒)。頭がむちゃくちゃ回るのにめちゃめちゃ鈍感なセリフを口にするロレンスに怒りながらも、最後には手玉に取ってしまうホロの構図がいつもながらに冴えていて、文字通り手のひらの上で転がされてる様子の描写があいかわらず見事。暇つぶし発言には私も思わず「ちょっwww」状態でしたが(笑)、絡まった紐を変化球まじりに解いていく様はさすがとしか言いようが。加えて意地っ張りな二人が見事な知能戦(というか意地っ張り同士のいちゃつき方は必然的な知能戦になるのですが^^)で「前に進む理由」をうまく作り上げていくのが素晴らしい。この壮大な『言い訳探し』がなんともこそばゆい感じで読んでてたまらない、という感じですね。
# っつーかこの作者さんっていったいどんだけ頭いいんだろうか、状態(笑)。
# いやはやいつもながらホントに感心させられます。
しかしそれ以上に驚かされたのが物語の結末。まさかキャラが増えるとは思っておらず。コルのキャラ造形(賢いけれども純粋無垢)は、立ち位置的には二人のマスコット的な存在になっているものの、微妙なお邪魔キャラでもあるわけで(笑)、これによってさらにだだ甘度 3 割増になること間違いなし、という印象。次の 7 巻はエーブとの対決が待っているわけですが、そこでこのコルがどういう役回りを演じるのか、というのも興味深いところです。
ついでながら、エニー銅貨 47 箱が 50 箱に化けるカラクリはこれですね。極めて古典的なトリックなのですがちょっと懐かしくなっちゃいましたよ^^。
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しまったチェックしてなかった。というわけで大急ぎで注文(笑)
投稿者 夏のこたつ : 2007年12月14日 02:11
読みました。
相変わらず冴えてます。この作者はどういう経緯でこういう文章を書けるようになったのか
本当に知りたくなりますね。もう少し年を取った人がもう少し純文学的な精緻な文章として
表現するなら分からなくもないですが。
新レギュラーキャラは意外でしたが、最後までその経緯を工夫してましたね。
どう使っていくのか楽しみです。
投稿者 夏のこたつ : 2007年12月17日 00:11