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書評:図書館戦争

 や、今日はでじくま氏が九州遠征中なわけですが、なにげに千秋楽が公演だった様子。うーむ、無理を圧しても行けばよかったか??とも思いましたが行ったところで曲すらろくに覚えてなかった自分には正直微妙な疎外感を味わうかも……、という気もするのでまあ仕方ないかも;。そんなわけでいずれの DVD 化を期待しつつ、今日はこちらの書評を一つ。



 夏のこたつさんなどから薦められてた一冊。いや〜、なにげに分量も多いのでちょっと読むのに時間がかかってしまいましたがようやく読了。でもってこの本の感想を書くと、こんな感じですかね。

 訳わからん……だが、それがイイ(爆)。

 ちなみにどんな本なのかというと(Wikipedia から引用)。

 時は2019年、公序良俗を乱し、人権侵害の表現を取り締まる『メディア良化法』が施行された現代。強権的かつ超法規的な『メディア良化委員会』と、その実行組織『良化特務機関』の言論弾圧に唯一対抗できる存在、それが図書館だった。かくして図書館は武装し、良化機関との永きに渡る抗争に突入することになる。図書館の自由を守るために。

 ……という、文字化するとホラもここまで大ボラなら上等としか言いようがない設定だったり^^。検閲・規制がかけられた書物があたかも宝石であるかのごとく抗争の的になるというその展開は、緻密なミリタリー描写とは裏腹に冷静になればなるほど「そんなアホな;;」と言いたくなること請け合い。でもこの作品のミソはそのホラそのものにある。

 というのもこの作品、メディア良化委員会と図書館の抗争の原因が「本」だから荒唐無稽ですが、これが「宝石」だったり「重要文化財」だったりすれば、実に筋の通った超ど真ん中直球ストレート勝負な少女恋愛的ミリタリー作品(?)とでも言うべきものになってしまう。けれどもそれではあまりにも直球すぎる。そこで抗争のネタだけを変化球にして、それ以外については直球ストレートにする。こうすることによって、ベタベタな恋愛作品をちょっと笑い飛ばしながら読めるようにしてるんですよね。

 ただ……うーん、トータルとしてはベタすぎるというかちょっとゆるい感じのある作品ではありますね。表現は緻密なものの内容というか筋書きそのものはあまり緻密ではないので、正直なところいろんなところで物足りなさを感じてしまう一作。ライトノベルは中身がライトであってはならないと語った人がいましたが、この作品はまさにそんな印象のある一作で、全体的にもうちょっとどろどろした何かが欲しかったところではあります。とはいえ心理描写などは女性らしい細やかさが出ている印象もあり(作者の有川さんは主婦なんだそうで^^)、その辺はかなり好印象。1 巻目ということでまとまりよくするためにやや抑え気味にしたのかもしれませんね。……というか 2 巻目以降を読んでないのでなんともいえませんが;。

 それにしてもこの本、何が困ってしまったかってサイズですよサイズ;。会社の往復で読んでたのですが、もう本がでかすぎてどうしよう状態。ハードカバーにこだわりがあってこの装丁にしたのだろうと思いますが、純粋に読むという観点だけで言うとえらい不便でした。2 巻目以降を読むかどうかは……ええっと、推薦していただいた方々の意見を聞いてからにしようかと思います;;。

投稿者 まちばりあかね☆ : 2007/9/2 01:21 | 3.アニメ&コミックス

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コメント

どもです。
体調の方は戻られたようでなによりです。

私も先日自衛隊三部作を読み終わりました。
>図書館戦争
確かに一刊目はおとなしめですね。ただ続刊も展開的には
盛り上がりますが

  やっぱり直球ど真ん中ストレートダダ甘です。
  だがそれがいい。

どろどろした展開が描けないのか、描かないのかはまだ判らないですね。
レーベルとしての括りもあるのかもしれませんが。
(新井素子作品のコバルト刊と他社作品との違いみたいなもの……
余計わかりにくいですね)
 読んで損のない良作とは思いますが、「刺さる」作品ではないかもしれません。
私の場合は有川作品はその「ダダ甘」こそが刺さりますが。

 ハードカバーゆえの持ち運びの不便さはありますね。しかしあの分量を
そのまま文庫にすると「終わりのクロニクル」になってしまいます。
(いや、もちろん違う理由でしょうが)

 ともあれ、本は読むタイミングで印象がかなり変わると思ってますので
無理をなさらず気が向いたら、で良いのではないでしょうか。

 ではでは、長文失礼しました。

文庫がよろしければ「戦う司書」シリーズなど……一作目と最新作がお気に入りです

投稿者 にくやさいいため : 2007年9月3日 20:43

P20のこの付近に至るまでの大真面目ぶりが最高です。

「昭和後期よりその機運が盛り上がっていた地方行政の自立、延いては長年取り沙汰されている日本道州制の実現までを睨んだ国と地方との対立がその『抗争』に集約されているとも言えた。
メディア良化法の抑制に地方行政自立の図式をも織り込んだ「図書館の自由法」提唱者たちは、三十年後の今から見ると策士と呼んで差支えない人々だったようである。」


嘘八百もいい加減にしろと(笑)だがそれがいい(爆)
2巻くらいになると読むほうも洗脳されていて適度に飲み込めるのですが、
社会の様々なポイントを斜に構えた形で見ている部分にどれだけ気が付けるかで
評価が変わるかもしれませんね。ある意味主人公は狂言回しでしょうか。
もうちょっと人間模様という部分に焦点を当てた2巻が気に入るかどうかは何とも。
小牧に関連するとある登場人物はメチャクチャ人気出ましたけどね。

投稿者 夏のこたつ : 2007年9月5日 00:32

こんにちは、またブログ覗かせていただきました。また、遊びに来ま〜す。よろしくお願いします

投稿者 グッチ 公式サイト : 2012年11月10日 11:13

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