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……。いったいどーしろと;;。
ええ、激しく敗退しましたよ、はいはい;。っつーかあれはいったいなんの冗談なのかと小一時間……(ry。
そんなわけでまあそれともかく、今回はこちらの作品のインプレを一つ〜。
おなじみ……かどうかは分かりませんが;、この blog でも何度か紹介した眠杜文庫。さんの作品。この本は GW 中の即売会で出ていたようですが私は今回のコミケで入手……の上にさらにすっかり読むのに時間がかかってしまったのですが、なにげにこれ、素晴らしい一作じゃないですか。ページ数的には 100 ページちょっとの短編なのですが、中身の素性の良さにかなりびっくり。
どんな作品なのかというと、中途半端に同人誌が売れてしまって人生を見誤った腐女子……もとい貴腐人のお話(ぉぃ)。高校で同人作家レビューを果たし、大学にも行かずにどっぷりと同人にハマり込んでそこから生活費を得ていたものの、パロディ同人誌専門であったが故に売れ線ジャンルを外すようになったら売上が右肩下がりで一気に急降下。残ったのは独りで住むには広すぎる 3LDK の大型分譲マンションのローンと、経歴もなければ自信も喪失して行き場を見失ってしまった情けない自分。
早めに見切りをつけて同人活動を趣味のレベルまで戻すか、それともギリギリで専業同人を続けられる中堅をなんとか必死に守って次の大きな波に乗るチャンスを待ち続けるか? 他人の尻馬に乗って荒稼ぎしてきた自分に誇りなんて持てるはずもなく、もはやこの世界の片隅で細々と生き続けるしかない……そんな行き場のない絶望感にぐるぐるし続ける日々を過ごすヒロインヰ織。けれども、ふとしたきっかけで幼い少女 のあ と、無愛想だけど綺麗な少女 椰弥 との奇妙な同居生活を始めたところから、彼女のいろんなものが変わっていく……と、まあそんな感じのお話。
……なんですが、これがなにげに激しくイイのですよ^^。
この物語の主人公であるヰ織は、当年とって 25 歳。正直なところ、この手の寂しさや不安感を感じる年齢設定としてはやや若すぎるかな? という気がしなくもなかったのですが(30 台前半ぐらいの方がしっくりきますね)、設定そのものはものすごく普遍的な側面を持っているんですよ。
ヰ織は同人で成功している最中に、この状況が右肩上がりでずっと続くと思ってマンションのローンを組んだり、大学に行くのを蹴り飛ばして同人活動にのめり込んでいく……のですが、それはいわばリスク分散を無視した一点集中投資に他ならない。同人活動による生計が崩れ始めると、あらゆるものが瓦解していき、最後には一人取り残された上に、重たいローンがずっしりとのしかかってくる。はたと気づいて周りを見回してみれば、地味でつまらなさそうな大学進学、そして就職という道を選んだ人たちのほうが、よっぽど安定して満ち足りた生活を送っているように見える。そんな中で自分を振り返れば、自分の歩んできた道すべてが間違っていたような気に捉われてしまう。かといって自分を変える勇気もなく、少しずつ、しかし心は確実に袋小路に追い詰められていく……。
この構図。これってなんのことはない、今の時代によくある挫折の先送り構図そのものなんですね。なにもかも上手く行っていると思っていたのに、何かの契機ではたと自分のしてきたことすべてが無意味だったかのように思えてしまう。今まで無駄だとか無意味だとか切り捨てて正しいことだけを選んできたはずなのに、急に自分の選択すべてが間違っていたかのように思えてしまう。
けれども、のあと椰弥という二人の少女たちとともに始めた奇妙な共同生活が、ヰ織の中の『何か』を変えていく。お腹を減らした二人のためにご飯を作り、原稿に疲れたときには三人で川の字になって昼寝したり……不思議なことに、そうした生活をすることで、むしろ作家としての彼女が息を吹き返していくんですよ。あれほど苦戦していたイラスト描きの仕事も驚くほどあっさりと片付けてしまったり、今まで失敗したらどうしようと忌避していた出版社への原稿の持ち込みすらもやってみようとチャレンジする気になっていったりする。そうした経験を通じて、彼女は自分自身の過去の 10 年も、実は無駄ではなかったんじゃないか? と思えるように変わっていく。
ヰ織にとっての家族とは、自らが寄って立つところであり、安心して心を預けられる場所。そういう「心の支え」、そして「仕事から離れられる自分の居場所」を得ることによって、逆に彼女は余計なことを考えずに(ローンが払えなくなったらどうしようとか失敗したらどうしようとか考えずに)自分がやるべき仕事に専念できるようになっていく。そして自分自身のことも前向きにとらえることができるようになっていき、彼女の世界が広がっていく……そんな物語になっているんですよね。
# 仕事のことばっかり考えるから仕事がうまくいかなくなる、というのはリアルでも実際よくある話なんですよね。
# そういうときは「ばっさりと」仕事を一回切って、何か別のことでリフレッシュして気分転換することが必要。
# 私もやる気が出なくてダメなときは平日でもばっっさりと仕事をやめて切り上げて帰ってきて EC(ry
# でもまあ、気持ちのリセットというのはものすごく重要で、それによって袋小路みたいな思考から脱することが
# できることもきっとあるんじゃないかな、と思います。……や、ダメなときはなにやってもダメなんですけど;(ぉぃ)。
それにしてもいつもながらの作品の優しい語り口には感心せずにはいられません。眠杜文庫。さんの作品はいつもチェキしてますが、サイト見たら男性作家さんなんですね;。まあ確かにキャラ設定はいかにも男性らしいといえばそうですが、半面、男性作家とは思えない繊細さと優しさを併せ持った作品でもあります。ある意味、中途半端に成功してしまった同人作家というあたりがどこまで作者さんとリアルでかぶるのかは分かりませんが^^、なかなかよい作品なので興味があったら読んでみてほしいところです。
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今日は〜^^またブログ覗かせていただきました。よろしくお願いします。
投稿者 グッチ 靴 レディース : 2012年11月10日 08:25
こんにちは、またブログ覗かせていただきました。また、遊びに来ま〜す。よろしくお願いします
投稿者 ルイヴィトン 公式 : 2013年7月4日 14:49