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リトルバスターズ! 小毬ルートネタバレインプレ

 ううっ、連日の睡眠不足がそろそろピークに;;。というわけで今日は昨晩クリアした小毬ルートのインプレを軽くまとめてみたり。一応ネタバレなので文字反転で。

「…小毬さん。ここが現実なんだよ。
 お兄さんは、ここにいたんだ。……でも、もういないんだ。
 小毬さんは、その悲しみを受け止めなきゃいけないんだ。
 僕が、助けてあげるから……それを、受け止めて。」


 シナリオ後半はほとんど予定調和的に進行する物語でしたが、テーマ的には Kanon や CLANNAD など Key 作品の直系とも言うべき分かりやすい内容。一言でいえば、現実逃避の克服物語、ということなんでしょう。

「直枝君が幸せになったら、私も嬉しい。
 誰かを幸せにするって、自分もちょっぴり幸せになるよね。
 だからほら、君が幸せになると、私も幸せ。私が幸せになると、君も幸せ。
 ずーっとずーっと繰り返して、ほら、幸せスパイラル。」


 小毬は、人を幸せにすることで自分も幸せになることができる子。けれども人と人とが関わり合う以上、悲しみだって生まれてしまうことがある。確かに悲しみはできれば避けたい。けれどもどんなに頑張ったところで、すべての悲しみが回避できるものでもない。

 もっと早く子猫に気付いていれば、それを助けることが出来たんだろうか。
 そうすれば、小毬さんもこんな事にはならなかったんだろうか。
 …でも、そんなのきっと無理だった…。
 なくしものに気付くのは、いつも失ってからだ。
 …なんで、いつも…過ぎた後にばかり気付くんだろう。


 そして起こってしまったことは、取り返せない。幼いとき、慕っていた兄を失った小毬は、その現実から逃避するために現実を夢と思い込むスイッチを作り、そして夢の中で兄と出会う。小毬は兄を忘れることで現実を生きるけれども、血や動物の死を見ることで再び兄を思い出し、少しずつ心をすり減らし、壊れていく……。

 マッチ売りの少女はマッチに火をともすことで、幸せな幻想に身を委ねる。それは温かな夢に心を委ねる小毬のあり方そのもの。マッチをすり減らしていった少女の最後に待つのは悲しい死。そして現実から目をそむけて心をすり減らしていく小毬の最後に待つのは人格の崩壊。

 けれども拓也は小毬が祖母と同じ状況に陥ることを予見して、一冊の絵本を描く。それがにわとりとたまごの絵本。拓也が絵本の物語に託した想い。それはいつか小毬が拓也の死を受け入れ、そして再び歩いていく物語。

「拓也さんは、いつか小毬さんがにわとりになったとき…
 悲しいことを受け止められるように、って残したんだよ…
 それを描いた時から、拓也さんはきっとそうなるようにって思ってたんだよ…」


 結局、私たちは悲しい現実を受け止めて、それでも前を向いて歩いていくしかない。私たちの目は、時として悲しみが見えすぎてしまう。けれど、けれどもステキなこともいっぱい見つけられるから。

 だから、理樹はマッチ売りの少女の物語の、悲しいラストを描き変える。自分の精一杯の力で、幸せな結末へと。

 悲しいことなんて、本当はなくしてしまえればいい。
 なくならないなら…僕が救いになればいいんだ。


 …げんそうのおばあさんはやがてきえてしまって、しょうじょはひとりになってしまったけど。
 それでも、しょうじょはいろんなしあわせをみつけて、しあわせにくらしましたとさ…。


 そして小毬は再び自分を取り戻してハッピーエンド……なわけですが、ちゃんと小毬は最後に物語の結末を描き足すんですよね。マッチ売りの少女が最後にはやっぱり消えてしまう、という結末を。なぜせっかくハッピーエンドになった物語に、元と同じそんな悲しい結末を描き足すのか? 中盤にこんなセリフが出てきます。

 …喪失の予感。
 すべてはいつか、失われる。
 小毬さんの悲しみは、そのすべてに向けられているような気すらしてくる。


 確かにすべてのものは、いつか必ず失われる。けれども結局は失われるのだから全て無意味だと考えるのでは、ステキなものも幸せなものも存在し得ない。小毬は、悲しみの存在を受け入れる。だからハッピーエンドだけの物語にしなかったんですね。

「でもね、少し悲しいけど。
 それはきっと、いい終わり方なんだよ。
 ……悲しいだけじゃないから。


 小毬の言うように、私たちの目は『見えすぎてしまう』から、悲しみばかりがよく見える。そして悲しみは、同時に私たちの目線を悲しみばかりに縛り付けてしまう。

「語尾に『ようしっ』と付けてみよー」

 小毬の前向きマジック、それは悲しみからの逃避でも忘却でもなく、それを受け止めて、なお前に歩いていくための魔法の呪文。

「悲しいことはなくならないけど。…いっぱい、ステキなもの見つけられる。
 理樹君といっしょなら、きっと見つけられる。」
「…ステキなこと、いっぱい探そう。」


 悲しみと幸せを受け入れて、それでも前向きに生きていこうという物語。それがこの小毬のストーリーだったように思います。

 ……などと書いてはみたものの、インプレ書くまでもないだろ的な印象はなきにしもあらず;。ある意味ものすごく丁寧に描かれているので、CLANNAD のような難解さもなんにもない、という感じではありますね。

# ただ、全体的に演出が淡白な感じが;。もちっとコテコテな演出にしてもよかった気が^^。

 でも、個人的には小毬はめちゃめちゃめちゃ大好きなタイプのキャラですね〜^^。CLANNAD の渚の直系キャラというのもあるのですが、プレイした直後から超一押し。無意味にめちゃめちゃかわいいんですけどこの子、状態(笑)。小毬さんの幸せスパイラル理論、私はこの手の考え方がかなり大好きなのですが、リアルだと滅多にお目にかかれないタイプなだけに、やはり二次元だとステキなものがいっぱい見えると思う今日この頃。(← あ゛あ゛、現実逃避してますよこの人(笑))

# しかしいきなりショートケーキのイチゴを食べてしまった気分;。
# うぐぅ、どうしよう;;。(笑

 いやいや、こんなことでへこたれちゃダメなのです。ようしっ、次のルート行ってみよ〜! ですよ〜?

# といいつつ今晩は ECO ログインしないと;。クエ消化&アニメ消化が完全に止まってる;;。
# そしてさらに明日の予習〜;。ううっ、でじくま氏に怒られる;;;。

投稿者 まちばりあかね☆ : 2007/8/3 01:22 | 1.ゲーム(Windows)

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コメント

世間ではEX版なるものが出ているそうですが、僻地ではそんなものは手に入れられませぬ。(嘘
さて、久方ぶりにプレイして小毬ルートクリア。

http://pasteltown.sakura.ne.jp/akane/games/blog/archives/2007_9_12_1201.html
こちらで使った表現を用いると、
小毬:壊れた歯車を内に持った女の子
というあたりでしょうか。ま、ルート内で歯車という表現はありませんが。
このようなヒロインの救済物語はよく見かけるといえばその通りですが、丁寧に物語が記述されているのがよいですね。

最後に心に残ったフレーズをば。
「あなたの目がほんの少しだけもっとよく見えるようになりますように」(だっけ?)
私も彼女(というか妻)が出来てからほんの少しだけ目がよくなった気がします。w

投稿者 けろっちゃ : 2008年9月20日 22:57

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