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というわけで今日はこちらのインプレをひとつ。
ええっと、硝音 あやさんのコミックス、EPITAPH。もともとはやおい系の同人作家さんっぽいのですが、この作品はベタベタな百合もの。死者からの言葉を届ける葬儀屋の少女、十和(とわ)とアスタルテの二人が織りなす、ゴシックロマンス物語……という触れ込み。とらのあなで見かけて思わず表紙買いしちゃったわけですが、これが読んでみると中身がなかなかに素晴らしいんですね。
「…あら。貴女たち、良く似ているわ。
そんなトコで隠れ続けてるなんてそれこそ。お馬鹿さん。」
クレイドル鎮魂協会に勤める二人の少女のお仕事は、依頼された人の遺言状を届けるというもの。遺された方々にもいろいろあり、遺言状を届けても必ずしも喜ばれるというわけではないというなかなかにつらいお仕事。設定自体は非常にベタで、遺言状を届ける十和は白くて純粋無垢そのままの造形であるのに対して、アスタルテの方はこの世の闇を知る黒い少女の造形。そんな二人が互いに惹かれあいながら、それでいながらすれ違い、悩みながらお仕事をしていく、というそんな物語だったりします。
正直なところ、非常によくあるベタな百合もの。ストーリーラインもそれほど奇抜なわけではないのですが、にもかかわらず思わず一気に読んでしまったのは、純粋にベタながらもクォリティが高いからでしょう。とにかくこの方、画力がホントに素晴らしいのですが、それ以上に感性がやはり素晴らしく、琴線に触れてくるような微妙な感情の揺れがものすごくうまく表現されている。これは女性作家さんかな? と思って調べてみるとやっぱり、という感じ。コミックスの表紙も実はちょっと凝ってて、私が表紙買いした帯のイラストカバーを外すと、地味だけれども作品の闇がそのまま表現されているようなホントの表紙が出てくるようになっていて、この辺もさすがだなぁと感心。
いずれにしても、ゴスロリ、百合というキーワードにひっかかる方(笑)であればお勧めできますし、また「少女の闇」なんていうキーワードにひっかかる方にもお勧めできる一作。書店で見かけたら手に取ってみてください。
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今日は よろしくお願いしますね^^すごいですね^^
投稿者 グッチ ショルダーバッグ : 2012年11月10日 07:20