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学園アリス #22 ベアと王子様★

 先週の土曜日放送分を食事しながら見てたんですが、思わず涙ぐんでしまいそうになるワナ。かなり良かったのでとりあえず書き込み、ネタバレありで。

「あいつはしょうがないロマンチストなんだ。
 命っていうのは、愛したり愛されたりするために生まれてくるんだと思ってる。
 だから、あいつが作るものには魂が宿るんだ。
 あいつがぬいぐるみを作るのをやめちまったら、そう、きっと死んじまうんだよ。
 やめろって言えるか?」


 人形を作るとその人形に魂を宿らせることのできるアリスを持っているかなめ先輩。彼は自分の命を削っても女の子たちが望むままにたくさんの人形を作っていくわけですが、彼にとってぬいぐるみを作ることは生きることの証、すなわちレゾンテートル(存在理由)。だからかなめ先輩は周囲にどう言われようと身体を壊しても、ただただぬいぐるみを作り続ける。

 けれども、そんなかなめ先輩を見てどうして蜜柑が黙っていられるのか。冒頭に引用したのはかなめ先輩の親友である翼先輩のセリフですが、翼先輩の言う「きっと死んじまう」というのは、単に命が失われるという意味じゃなくて、生きている意味が失われる、という意味なんですよね。そういう行き場のない、やり場のない想いが交錯する やるせなさが、今回は非常に際立っていたんじゃないでしょうか。

 そしてまた、かなめ先輩の生き方って、おそらくモノを書いたり作ったりする人の生き様そのものなんじゃないかと。書かずにはいられない、作らずにはいられない。ムチャしても作る事をやめられない かなめ先輩の様子は、もしかしたら作り手の姿にも重なるんじゃないか、とも思います。そしてそうだからこそ、その作品に魂が宿る。創作物というのは概してそういうものなのかもしれません。

 それにしてもこの「学園アリス」という作品、蜜柑という明るいキャラクターに支えられて表面的には穏やかな学園モノに仕上がっていますが、一つフタを開ければそこには死臭が漂っていて、とんでもなく重たい話に化ける可能性を秘めている。にもかかわらず、そうした薄氷の上でバランスを崩すことなく物語を作り込んできているアニメ版はホントに素晴らしいです。

 一応原作にも同じエピソードはあるんですが、全くといっていいほど物語の『深み』が違いますね。完璧なまでに物語を消化してアニメ版を作り上げてるなぁ……と思ったらあの島田 満さんの脚本じゃないですかっ! いやもーさすがとしか言いようがないです。これからもこの調子で行って欲しいですねー。

投稿者 まちばりあかね☆ : 2005/4/15 00:14 | 3.アニメ&コミックス

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コメント

今消化しました。切ないなぁ。一つ前の週もそうでしたが、確かに主人公が多くのものを背負ってますね。
本来この設定だと、生徒の心理状態は全般としてもっと暗いものになるはずですが、
あえてそうしてないが故にホロリと来るような所があります。

投稿者 夏のこたつ : 2005年4月15日 23:29

この作品のポイントは、やっぱり蜜柑というキャラクターの造形なんでしょうね。
当人は自分が思うように行動しているだけ。本人は何かを背負っている意識などカケラもない。
けれどもその行動が、みんなにとっての癒しになる。
この「自覚のなさ」が、作品としての軽さを失っていない理由なんでしょう。
(蜜柑が来る前の様子ははっきりとは描かれてませんが、「クラスの空気が変わった」というような表現はいたるところにありますよね。)

蜜柑のような、「笑顔」を最初から持っているキャラクターはいいですね。
他作品でもこうしたキャラ造形はかなりありますが、こういうキャラがいると傍から見ていて救われます。

投稿者 まちばりあかね☆ : 2005年4月16日 01:34

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