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狼と香辛料 VII Side Colors

 そんなわけで今日はこちらのインプレを〜。



 前巻で新メンバーを加え、装いも新たに新シリーズに突入……かと思って読んでみれば、実はなにげにサイドエピソードが 3 編。ひとつは I 巻の終了後のミニエピソード、ひとつはホロがロレンスと出会う前のちょっとしたエピソード、もう一つはリュビンハイゲンでの羊飼いノーラとの一件をホロ視点から描きなおしたエピソード。特に 3 つ目のエピソードはシリーズ初となるホロ視点からの書き下ろしストーリーで、超鈍感なロレンスの思考回路と対比を成す、超敏感だけれども自分の感情に振り回されるホロの内面描写がこれでもかというぐらい書き込まれていたりします。

 ……なのですが、一言言わせてください。うーん、これはちょっと違うんじゃ;;。
 ってかホロ視点からの書き下ろしエピソードはやっちゃいけない禁忌じゃないのか? と思ったりするのですが;。

 いや、別に書かれている内容自体には特に違和感もないし、まあ確かに賢狼ホロのよく回る頭脳と、感情に振り回される思考が見事な筆致で描かれているのは確かに秀逸と言ってよいでしょう。がしかし、ホロの内面を描くことはホロの魅力を半減させる、と思うのは私だけなんですかねぇ?; というのは、そもそもこの物語は、ロレンスの相手が人智の及ばぬ賢狼ホロという前提条件で成立している、と思うからなんですよね。ただでさえ、他人の心はわからない、それにも増して賢狼ともなればいったい何を考えているのかさっぱりわからない、にもかかわらずその間から垣間見えるホロの心をうかがうところにこそ、この作品の魅力があると思うんですよ。

 ある意味、ホロの内面を描いてしまうことは一種の答え合わせのようなものであって、それを暴露してしまうこの短編はどうなんだろう、と思ってしまったのは正直なところ。Web 上の評価を見ると好評が多い(というより不評を見ない)ので、こういうふうに感じるのは自分だけなのかもしれませんが;。

 とはいえこの一冊、2 本目の「少年と少女と白い花」がこれまた秀逸。っていうかアリエス萌え(笑)。まあなんのことはなくて、これ、要するにがんばれ男の子なお話なのですが、こういうお話、なにげにかなり好きなんですよ自分^^。この短編はこれで終わりにせずにもっとサイドエピソードを描いてほしいところですね。

投稿者 まちばりあかね☆ : 2008/2/29 02:53 | 3.アニメ&コミックス

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