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NANA 11〜15巻

 は〜、めっちゃ疲れたけどようやく読破w。



 いや〜、いろんな意味で脱力^^。当然のように奈々(ハチ)の腐りっぷりに開いた口が塞がらない。なにがひどいって、タクミとレイラの仲を疑い始めたかと思いきや、自分に都合のいいストーリーを組み立てて言い訳をし始めるという凄まじさ。挙句の果てには、タクミには人としての情がない、でもノブだったらこんな心を満たしてくれるかも? なんであんないい人を傷つけちゃったんだろう? とか言い出し始めてちょっかいを出し始める。

「どこまで本当でどこから嘘なのか分からなくて……
 信じてた人に裏切られたショックってそー簡単に消せるものじゃないし……
 だからもしかしたらノブも……
 新しい彼女が出来たとしても、同じ様に辛い想いを引きずるんじゃないかな……
 この先タクミと顔あわせることだって何度もあるだろうし……
 あたしはタクミを選んだけど、ノブを本気で好きだったことも嘘じゃなかったって……
 ちゃんと話して分かってもらう事が、あたしに出来る唯一のつぐないかもしれないよ……
 でもそれって結局自己満足? よけい傷つける?
 どう思う? 淳ちゃん……」


 いったいこいつはなんなんですか状態;。いやもう腐ってるにも程があるんですけど;;。淳ちゃんはこの問いかけに対して難しい問題だね、と答えるわけですが、そんなのその行動が相手に対する思いやりゆえの行動なのか、それともそれを隠れ蓑にした自分に対する言い訳(自分の罪悪感を祓うための行為)なのか、ただそれだけの問題。

 奈々が腐りきってる理由の根底には、そういう『言い訳』が立つような行動で他人を傷つけてしまう(そしてそれで自分がラクになろうとする)ところにあるんですよね。相手を傷つけた罪は一生背負っていかなくちゃいけないものだし、奈々にできる『償い』は、ノブに分かってもらうことじゃない。ノブの辛さが身を持って分かるというのであれば、その罪と辛さを一生背負っていくことが、彼女に許される唯一の罪滅ぼし。いやもうそんなの当たり前じゃないかと言いたくなるわけですが、それでも奈々はノブにあれこれ言い訳しようとする。で、「だから……もうほんとにいいから」と言われて受け流されて、初めて彼女は気付くんですね。

 だから何? ノブの為に?
 言い訳だ……
 今さら何を言っても自分を擁護する言い訳にしかならないよ。


 あの時……
 信じ合えていたはずのノブに疑われた事が悲しくて、何も言えなくなった。
 ノブと一緒にいたはずのナナが、来てくれなかった事も寂しかった。
 あの時、あたしがタクミを選んだのは、
 子供の為とかノブの為とかじゃなかったんだ。
 あの時タクミが一番優しくしてくれたから。それだけだ。
 あたしはいつもそれだけ。自分の事だけ。
 独りぼっちになるのが怖いだけ。


 そうした紆余曲折を経て、ブレていた軸足が、ようやく少しずつ固まってくる。そんな中で投げかけられる、奈々(ハチ)のセリフに対するナナの励ましの言葉が素晴らしいんですよね。

「ほんとに家出する気なの?」
「分かんない。昨日はちょっと熱くなりすぎて暴走しちゃったし、頭冷やしてじっくり考えるよ。」
「延長線か? おもしれえ」
「何がおもしろいのよっ!」
くじけるなハチ公。人生は七転び八起きだ。立ち上がり続けりゃ勝つんだよ。


 いえ、お母さん。
 タクミは猫かぶってるけど本当は暴君だし女たらしだし、
 そんな毎日毎日幸せってわけにはいかないのよ。
 でも昨日と今日は幸せ。
 明日は泣くかもしれないけど、明後日はきっとまた笑える。
 それでいいんだ。
 日々の暮らしってそういうものだよね。
 何があっても希望を捨てなければ、明日は来る。


 うおー、めちゃめちゃいい作品じゃないですか(爆)。

 なんかリアルマイシスターに聞いた話だと、映画版 NANA に出演した宮崎あおいが二作目については降板したそうですが、確かに奈々(ハチ)は事務所としてはやらせたくない役でしょう。けれどもどん底から這い上がるその姿には、同情の余地はないけど共感できるものがある

 結局のところ、奈々って、本人の心の持ち方一つだけで幸せになれるかどうかが決まると思うんですよ。だって、ぶっちゃけ内情を知らなければ奈々の歩んだ道のりはシンデレラストーリーそのもの。白金台の豪邸に何不自由なく暮らしている奈々(ハチ)が、あたしは幸せじゃない、恵まれてない、みたいなことを言い出すその姿は、

 ふざけんな。

のひと言に尽きる。愛もお金も子供も、何もかも全てを手に入れられる場所にいながらなにを寝言を言ってやがりますかとしか言いようがないんですよね。けれども、転んで転んで転びまくって、ようやく人並みどころか普通の人では辿り着けないような幸せに向かって歩き始めた奈々は、多分、今の時代ならではのシンデレラストーリーなのでしょうね。

 随所に見られる未来のショットから想像するに、レンとナナが失踪してしまって、トラネスとブラストの両方が瓦解して終了、というオチなのかなぁという気がしますが、果たしてどんな展開になるのやら。なかなか後半は読むのが進まなかったですが、でも全体を通した感想を言えば「読んでみて悪くなかった」という印象ですね。こういう「どん底から這い上がるストーリー」ってかなり嫌いじゃないのですよw。(自分には出来ないですけどね;。)

投稿者 まちばりあかね☆ : 2006/9/20 00:50 | 3.アニメ&コミックス

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コメント

はじめまして。検索「ウチの」から「なぜ?このキーワードで誰が?」と思ってヤフー検索したらNANAに関するコチラを見つけました。
 「たちあがり続けりゃ勝つんだよ」NANAさんも本当は、かなり繊細ですよね?
 勝たなくても、たちあがりたいです。
足跡コメントさせて頂きました。
 

投稿者 かっつん : 2007年5月28日 13:42

かっつんさん、はじめまして。書き込みありがとうございます。

> 「たちあがり続けりゃ勝つんだよ」NANAさんも本当は、かなり繊細ですよね?

ですね。別エントリに書いたのですが、奈々とナナは女性特有の性格を精製抽出したような面が強いと思います。

奈々 → 自分が一番かわいいために周囲を顧みない
ナナ → まわりが自分の思い通りにならないと気がすまない

その一方で、これらの性格がうまくプラス方向に噛み合うと、

奈々 → 感受性豊かで、他人に共感することができる
ナナ → 周囲を力強く引っ張っていくことができる

という面もあったりする。その辺の性格のプラス面とマイナス面とをうまくストーリー展開に使っている作品ですよね。

もしよろしければまた覗きに来てみてくださいね^^。

投稿者 まちばりあかね☆ : 2007年6月5日 21:44

今日は〜^^またブログ覗かせていただきました。よろしくお願いします。

投稿者 グッチ アウトレット 店舗 : 2012年11月10日 05:02

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