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ふう〜、他にもいろいろ積まれているラノベはあるのですが、こちらを先に一気読破〜。
ええっと、「零と羊飼い」。もともとは「羊の方舟」というタイトルのビジュアルノベルが原作で、これをリメイク & ラノベ化したのが本作品。ちなみにちょろっと調べたところ、もともと原作をプレイしたのが 2005 年のときのこと。いやはやも〜すっっっっかり内容を忘れてしまっていたのですが、原作者はかの名作シンフォニックレインの作者さん。文章がこなれていなくて非常に読みづらいのですが、それでもさくさくと読み進み、あっという間に一作読破。……とはいえこれ、ネタバレが結構致命的なのでとりあえず反転して中身について書いてみるテスト。
ちょwww。
なんすかそのデウス・エクス・マキナな超絶展開に加えて、ラストの超絶メタ展開は;;。いやさすがにこれにはかなり「ぽか〜〜〜ん」状態になってしまったり。
これ、確かもともとの原作ではラストの展開が全く違っていたような気がするのですが(こんな素敵メタ展開ではなかった気が;)、なんつー救いのない物語にしちゃったんだよ状態で、さすがに驚かずにはいられなかったり。や、どういうことかというとこの物語、デウス・エクス・マキナな展開によるエンディングが、まるっきりハッピーエンドじゃないところにミソがある、と思うんですよね。
どういうことかというと、もしこのストーリーラインでスィフルが出てこなかった場合、物語に出てくるキャラクターたち……アロイスにしろウォルシュにしろアキラにしろ、彼らは真なる愛を掴み、そして死んでいく。彼ら一人一人が、今際の際に「それぞれにとっての生きる理由」を見つけたからこそ、彼らの生きざまは輝くことになる。ところが、この物語に出てくるデウス・エクス・マキナとしての存在であるスィフルは、それらを全面的になかったことにしてしまう(=物語そのものを無にしてしまう)、のですよね。隕石を存在ごと消し去るということは、パラレルワールドとして分岐した彼らの世界をまるごと「なかったこと」にし、彼らの営み、つまり彼らが見つけた真実の愛そのものをなかったことにしてしまうことに他ならない。それは果たして、幸せなことなのか、不幸せなことなのか。
そして唯一、ノアから特別な存在として認められたシャオリーは、その世界の変革(=パラレルワールドの消失)を逃れる(=記憶の一部を引き継ぎ、少なくとも「残された紙」が実際に起こったことであったという記憶が残される)ことになるわけですが、当然、ウォルシュにはそんな記憶は全くない。はたしてそれは幸せなことなのか、不幸せなことなのか。そしてまたこの作品をメタ物語として読むのであれば、ノアはこのリアルワールドを我々読者に贈ったということになるけれども、この作品の論理に従えば、我々がアイロスやウォルシュ、アキラのような運命を辿り、このリアルワールドがある日突然「なかったことになってしまう」可能性が当然存在する、ということになる。
本来、「唯一無二の存在」として世の中が存在するからこそ、この物語で描かれた「真実の愛のカタチ」は輝きを得る。にもかかわらず、その前提条件である「世の中の唯一無二性」を根底から否定しまったら、「真実の愛のカタチ」など幻想にすぎない、ということになってしまうじゃないか、と。
つまりこのデウス・エクス・マキナであるスィフルは、みんなを救うためのハッピーエンドとして存在するのではなく、物語そのものの『真実性』を失わせ、『ただの物語』に堕落させるための機能として使われている、と思うんですよ。っつーかそれってどんだけ救いがないんだと小一時間、状態……orz いやこれなんつーか物語として黒すぎませんか、状態なわけで;;。
とまあいろいろ深読みしてみたわけですが、なんにしても自分的には面白かったのは確か。っつーかこういう話、かなり好きなんですよねぇ(笑)。過去のインプレ読み返してみたらやっぱりだったんですが、自分的なイチオシはやはりウォルシュとシャオリーの物語。や、こういう物語って大好きなんですよねー;(苦笑)。
まあ、ビジュアルノベルゲームとして楽しむよりもラノベとして小説で楽しんだ方がラクだと思うので、興味がある方はぜひ手に取ってみてください。
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どもです。
予約してたらKONOZAMA食らってなかなか読めませんでした。
私は軸足がラノベにありますが、この作品に関しては、ゲームの方が楽しめた印象。
ただ、西川さんの作品が読めるレーベルが出てきたのは大歓迎。
西川さんは「黒いおにゃのこ」の描写が秀逸ですよねー。でも私の一押しはリゼですがなにか。
ではでは。
投稿者 にくやさいいため : 2008年6月17日 05:51
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投稿者 ウブロ コピー : 2012年3月30日 16:04