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書評:臆病者のための株入門(★×5)

 というわけで今日はこちらの書評を一つ。



 や、実はこの手の株関係の本を最近(といってもここ半年ぐらい)ぼちぼち読んでるのですが、その理由はそろそろ資産運用について考えなくちゃいけないなー、と思ったから。や、ぶっちゃけ運用できるほどの資産はないんですが;(← 無駄遣い多いしなw)、しばらく前にちょろっと複利計算をやってみたときに愕然とする当たり前の事実に気付いたから、だったりします。

 例えば今の自分の感覚で、年間 300 万円もあったらゲーム買い放題で愉快な老後めちゃめちゃ裕福で超贅沢な老後が送れるなー、と思ったとする。この場合、じゃあ毎年 300 万円ずつ溜めておけばいいのか? というとそれは大間違い。例えば平均物価上昇率が仮にこのデータを参考にして、年間 3% だったと仮定しましょう(実際にはこれより低いと思いますが)。そうすると 30 年後にはざっと物価は倍になってるわけで、現在価値で 300 万円の生活と同等の生活をしようと思うと、その時点で 600 万円必要になる、という計算に;。つまり、今みたく普通預金にツッコミっぱなしで利息ゼロで放置なんてしてたらヤバすぎ、ということになる。

 要するに、お金を積極的に運用して増やすつもりがなくても、実質的に目減りさせないために何らかの対処が必要、という当たり前の事実に気付いた、という;。← や、今ごろ気付くというあたりが我ながらアホなのですが;。

# ちなみに私自身は不労所得は好きくないタイプの人です。
# で、どっちかというと石橋を叩いて壊す。つまり投資・投機には全く向いてない人です;。

 そんなわけでここしばらく資産運用関係の本を 10 冊ぐらい読んで、どんな金融商品があるのかなぁとかいろいろ調べていたんですが、株のデイトレなんて ECO が忙しくて とてもやってる暇ないし、かといって投信もどれを買えばいいのかさっぱり分からないし、いったいどーすれば状態。読めば読むほど混乱しちゃうし、一方で Web サイトやら銀行やらの資産運用のススメなんかを見てもどう考えてもそれは手数料分だけ損だろみたいなものが多くて困ってしまう。で、結構途方に暮れてやや放置気味だったんですが、そんなときに巡りあったのがこの本。これ、ものすごーく本質を突いてる、と思うんですよ。

 この本、タイトルこそ「株入門」と書かれてますが、おそらく本質は違う。端的に言えばこの本は、個人が資産を管理する際の適切なポートフォリオ(配分バランス)の組み方を解説した本なんですよ。キーポイントを端的にまとめると以下のようになる。

@ 個人のポートフォリオの組み方の本質は、以下の 3 つへの配分率(保持バランス)を決めることである。
・債権(預貯金なども含む)
・株(投信などの派生商品なども含む)
・保険(一種の宝くじ)

A 株の世界で儲ける方法は、本質的には以下の 3 つに分類される。
・トレーディング(デイトレなど):ギャンブル性が高い確率ゲーム
・個別株長期投資(ファンダメンタルズ):価格のゆがみを利用し、割安株を長期保有する
・インデックスファンド:長期的に市場が拡大していく資本主義市場の本質を利用する
上に行くほど吸われる時間が多くなる。なので、仕事とかで忙しい人はなるべく下の方を使うとよい。
逆に、失うものが何もない人はデイトレで一攫千金を狙うとよい。『万が一もしかしたら』大金持ちになれるかも。

B Aのどれで儲けるかを考える場合には、以下の点を考慮に入れる。
・通常、個人においては『本人』が一番の資産になる(=普通に仕事をするのが最も効率がよい稼ぎになる)。
 よってまず日々の仕事をちゃんとやることが一番の資産。これ抜きにしてデイトレなんかやるなw。
・分散投資を考える場合には世界分散を考える。ちなみに日本株は全世界の株取引の15%しかないことに注意。

 って、なるほどめちゃめちゃ分かりやすいじゃないですかこれ。言われてみてものすごく目から鱗で、ああなるほどこうやって考えれば自分に適した資産運用や投資のスタイルが分かるのか、という感じ。

 結局、投資関係の本って、書いた人のポジショントーク(自分にとって有利な発言)になっていることが多くて、「その人と似たような立場の人」にしか役に立たないことが多い。加えてこの本が信用できるところは「ちゃんと働け」と書かれているポイント。日本の普通のサラリーマンの場合には給与所得が最大の資産になることをすっ飛ばしてポートフォリオを論じている本が少なくないのですが、それは常識的に考えておかしい、と思ってたんですよね。この本に書かれていた話ですが、株で億万長者になる人は普通の会社員であることはほとんどなく、かつそれもごく一掴みでしかない。それは、@ 彼らには「失うもの」がもはや何もないのでギャンブルに自分自身をかけることができ、A 幾千もの屍の上にたまたま成功した数人がいて、B その数人のみが大きく露出される、という構図があるからだと分析している。言われてみればそりゃ当たり前。確かにここ数年のバブルで成功した人たちが書いた本って、とても自分じゃ同じことは出来ないよなー、と思うわけで、こういう『全体の枠組み』を示してくれる本の存在は非常に有難かったです。

 ……とりあえず米国の MMF あたりから、とか思ったわけですが、でもなにげに今は円安なんだよなー;。
 まあ暇なときに銘柄探しから始めますか…… ← このパターンが一番ダメなパターンなんだよな;;

# っと、明日は日帰り出張なのでとっとと寝ないと……;。つい E(ry

投稿者 まちばりあかね☆ : 2007/1/19 00:30 | 4.雑学&雑感

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