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先日、某所で行ったスピーチがかなり好評だった様子で、複数方面から「どうやったらああいうプレゼンができるのか」とか聞かれたり。や、確かにプレゼンって人による上手い下手がかなり出るところではあるんですが、ビジネスパーソンとしてプレゼンスキルの向上というのは確かにめちゃめちゃ重要。なにしろスピーチだけの話じゃなく、お客様の評価も上司からの評価もプレゼンスキルに左右される部分があるわけで、プレゼンスキルが高い人ってそれだけでかなり得をするんですよね。そんなこともあって、世の中にはプレゼンテーションの極意みたいな本も結構出てたりする(私も何冊か読んだことがある)んですが、どの本を読んでも、上手なプレゼンテーションを行う上で一番重要で大切なことが書かれてないんですよね。そんなわけで今日は私が考えるプレゼンテーションの極意を披露してみたり。
えーと、上手で分かりやすいプレゼンテーションを行うためには場数を踏めとかロジックツリーを作れとかいろいろ言われますが、それはしょせんテクニックだと思うんですよね。ホントの秘訣はたったの一つだと私は思うんですよ。
聞き手の立場に立って、どういうふうに感じるか、どういうふうに理解されるかを常に考えること。
そしてこれを、資料作成時、実際の説明時などのすべてを通して行うこと。
実はこれだけ。実際、他人のプレゼンテーションを聞いていると、「こうしたらもっと分かりやすくなるのに」とか「こういう話し方をした方が説得力あるのになぁ」とか思ったりすることは多々あるはず。ところが、いざ話す側の立場に立つと、とたんにそういった視点をすっかり忘れてしまうんですよね。私はプレゼンをしている最中はマルチスレッド処理をしていて、話をしながら次に話す内容を考えつつ、それを聞いた場合にどんなふうに感じるかを考えてます。なのでプレゼン最中は頭フル回転状態;。
言葉の意味は、当の本人がどういう意図で言ったかではなく、相手がそれをどう受け取り、どう理解したかによって決まる……というのはものすごく当たり前のことなんですが、日常生活や仕事の場に戻ってみると、自分も含めてなかなかこれが難しい。もちろん人間だから、たいていは、話す側がどういう意図で言ったのかをある程度は汲み取ってくれるものですけど、話す側の意識としては、それに頼っちゃいけない。
だから、説明することで手一杯にならずに、聞き手の立場に常に立って、どういうふうに理解されるのかを意識しながら話を進めると、もっといいプレゼンができるんじゃないかと思うんですよね。……や、もちろん言うは易し行うは難しの典型例ではありますけどね;。けれども、そういう訓練をするのがまずは最初なんじゃないかな、と思ったり。
でも冷静に考えてみると、これって別にプレゼンに限った話じゃないかもしれないですけどね;。先日、とある同人誌を読んでたときに、まるでストーリーが分からなくて「????」となっちゃったんですが、よーく見てみるとキャラごとにセリフのフォントが変わってて、それが分かったとたんに「あーなるほど」状態。分かってしまえばなんてことはないのですが、多分、作り手の立場や語り手の立場にいると、そういう初見の読み手や聞き手の立場に立つのがものすごく難しくなるんですよね。確かに、作り手や語り手というのは、読み手や聞き手に比べて遥かに深いレベルで思考してモノを作り出しているんですが、それが逆に浅いレベルでの思考を妨げることがある、という点にも注意しなくちゃいけないんでしょう。
私も仕事柄というか立場上、プレゼンしなくちゃいけないことは非常に多いんですが、大人数の前で話すのは面倒くさいのであんまり好きではなかったりします……こういう blog で気軽に毒電波を垂れ流すのは好きなんですがー(ぉ)。
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私も口先で飯を食っている商売なわけですが(保護者をいかに納得させるかが8割)、あかねさんのご意見には完全に同意。(一応)専門家である医者のコメントが患者さんに届くために、私としては以下のようなことに気をつけている次第。
・まず結論を話す。親は不安を抱いて受診しているので、安心してよい症例では先にそのことを話す。ただし、悪い話をする場合は結論は最後。
・結論を言った後で、その理由を論理だてて話す。言葉は相手が理解できるようななるべく一般用語で。
・相手の表情を見て、自分の言いたいこと、相手の聞きたいことをできるだけ分かりやすく伝える。そのためには間の取り方も大切。
しかし、たいていの診察は一対一ですから三番目の要素はそれなりに容易に達成できますが、不特定多数相手のプレゼンってこの点が大変ですよね。アニメを見ているときにも、声優さんのこのあたりの演技(あれも一種のプレゼンだと思う)に興味があったりもします。
投稿者 恥めてのお医者さん : 2006年6月2日 10:12
不特定多数のプレゼンのポイントは、上側の数割の人を無視してしまう、というのが基本ですよね。
マニアとしてはつい上側の数割の人を相手に仕事をしたくなるものですが、それをやってしまうと大多数の人にとっては「ハァ?」となって不満たらたらモード、になっちゃいますから。
詰め込みすぎない内容、分かりやすいストーリーライン、噛み砕いた説明が基本で、そこにちょっとしたアクセントをつけることで上側数割の人には満足してもらう、というのが現実的な落としどころじゃないかと思います。
声優さんの演技……はそれ以前に「お話を理解してから演技しろ」と言いたくなることがしばしばあるのでなんとも;。
特にギャルゲ系の声優さんがイベントで話していたりするトークを聞くと、「ネタバレ回避じゃなくて、そもそも物語を全然理解してないでしょ」と言いたくなることもあったり。
……っていうかですね、全編に対してアテレコしてるはずなのになぜ話を理解していないのかと小一時間;;。
投稿者 まちばりあかね☆ : 2006年6月4日 16:22