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書評:サービスの花道(セオリー)(★×3)

 というわけで出張期間は溜め込んでおいたネタを順次投入してみたり^^。まずはしばらく前に本屋めぐりをしている最中に見かけたので買ってみた本の書評を一つ。



 や、「サービス」について様々な業界・業種の著名人や一流人に語ってもらった話を一冊のムック本にまとめた本。昨今様々な業種で「サービス」という概念がよく引き合いに出されるようになりましたが、実際この概念は営業活動のテクニックというよりも、人生とか日常生活をよりハッピーにするための基本となる考え方でもある。残念ながらすべての記事が必ずしもいいというわけではないんですが(ただのタチの悪い客としか思えないような気分が悪くなる記事もある;)、全般すればものすごく示唆に富んだ一冊なんじゃないかな〜、と思ったり。

 中盤の「客の心をつかむプロたち」なんかはものすごく面白い記事が揃ってますね。リゾート病院や老舗料理屋、高齢者ホームや温泉といったサービスに直結する話はもとより、新幹線のカリスマ社内販売員の記事などは非常に興味深い。新幹線という限られた条件の中で通常の社内販売員の 10 倍以上を売り上げるというのは普通には考えがたいですが、書かれているこぼれ話を読むといろんな意味で納得。ワゴン一つで 30 万円という、小さなコンビニに匹敵する売り上げを叩き出すというのはやはりプロフェッショナルそのもの。普段気付かないところにこんな人がいる、というのにもびっくりです。

 あと興味深かったのは、セブンイレブンの会長を勤めていた鈴木敏文氏の語録の一つ。よく「日本の消費者のニーズは多様化した」と言われますが(私もよく書いている;)、鈴木氏はむしろ逆で、「日本ほど画一化している国はない」と主張していたんだとか。その真意は要するにこういうことらしい。

・今の日本は世界でも希なほどに商品のライフサイクルが短くなっている。
・ある商品に一気に人気が集中したかと思うと、長続きせずに短命に終わる。
・次々と商品が出てくるのである期間を取ってみると多様化しているように見える。
・しかしある瞬間について見ると、みんなが同じモノを買っていて非常に画一化されている。

 つまり、ライフサイクルの短期化こそが本質だ、というのですね。いやこれは確かにその通り。なのはがブームになったかと思えばハルヒが大ブレイクしたりとか、確かにある瞬間を見るとブレイクしている作品が存在しますね。

 さらにお詫び状の書き方などのビジマナ的な話題なんかも掲載されていて、非常に話題豊富な一冊です。サービスに興味がある方は読んでみると面白いかもしれません。

# そういやこの本、講談社なのに Disney の話が載ってないですね。
# まあこういうムック本でちょろっと引き合いに出されるような企業ではない、ということなんでしょうけど。

投稿者 まちばりあかね☆ : 2006/12/4 02:45 | 4.雑学&雑感

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