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TBS アニメフェスタ 2006

 というわけで今日はこれに参戦してきてみたりー。



 毎年恒例の TBS アニメフェスタ。例年、ミニライブで大いに盛り上がるイベントなのですが、今年はギャルギャルしい(死語)ライブもなく、終始おとなしいイベントになってましたね。(← どっかから苦情でも来たのだろうか;) 毎回長時間に渡るイベントになるので、今回は好みでない作品は適当に切り落として休憩しながら参戦してみたり。例年の話ではありますが、フルカラーのパンフレットつき、これだけの長時間イベントにもかかわらず \2,500 っていうのはホントに良心的でたいしたものです。そんなわけでいくつか軽く感想を。

・あさっての方向。
 なんというか、第一話だけだとなんとも評価しづらい作品ですね。大人になりたい女の子と、中身がまるで子供のような女性。願い石の力でかたや大人の女性に、かたや子供の女の子に、という作品なんですが、こうした内面的な設定を描くのにまるまる一話を使っていて、なんというかもったいない、という印象。全体的に密度が薄い、という感じを受けました。話が面白くなるかどうかはもうちょっと見てみないと分からないですねぇ;。

・Rozen Maiden oubertune
 なにやら激しく今さら感のある番外編。っていうかまだ作ってたのか状態;。ouberture(オーベルチューレ)というのは「序曲」とかの意味みたいなので、おそらくは過去の話に遡るのかもしれないですね。しかし田中理恵さんの水銀燈の一人芝居はなかなか good。笑いを取るツボも押さえてるし、こういうの結構好きなんですよねぇ。

・Winter Garden
 デ・ジ・キャラットの新作アニメ。デ・ジ・キャラットの約 10 年後の設定で、大人になったでじこの純愛ラブストーリー。まるでギャグっけなしの直球勝負の少女漫画ですが、個人的にはサプライズの一発ネタでしかないんじゃないかと思ったり。や、お話そのものの出来は非常に良くて、まさに甘酸っぱい純愛ストーリーとでも言うべきものなんですが、でじこのキャラ設定を引き継ぐ理由がさっぱり分からない、という印象。全体的に作り込みは丁寧(ぷちこの冴えまくったツッコミの小ネタとか)でしたが、それを越えるモノがあるわけでもないので、ものすごく中途半端な作品になっちゃってる印象がありました。まだ放映未決定だそうですが、お話自体は良かったのでとりあえず見るだけ見てもいいかな? という印象。しかし Winter Garden って松田聖子さんのカバー曲なんですか。全然知らないなぁ……(ぉ)

・夜明け前より瑠璃色な Crescent Love
 予想外に良く出来てたギャルゲアニメ。中身はというとかなり薄味な印象ですが、コミカルに仕上がっているので、見ていて普通に楽しい作品。作画クォリティの高さや表情の豊かさには結構感心しました。OP テーマがかなりスローテンポな曲だったのがちょっと心配かな、と。
 余談ですが、本郷弥生氏によると、この作品の略称は「けよりな」だそうな。……めっちゃ言いにくい;;。

・Kanon
 今回のメインディッシュ。というかこれを見るためだけに参戦したようなものですが、その出来はといえば

 さすが京アニクォリティ。
 いや、素晴らしいとしか言いようがないですね、これ。

 まずしょっぱなの OP からして。Last regrets を BGM に、各ヒロインの名作ショットをこれでもかというぐらい大量投入。フラッシュバックのごとく紡がれていくカットの数々にいきなりノックアウトされるワナ。AIR の OP を最初に見たときにも驚愕しましたが、この Kanon の OP はさらに上を行っている感あり。とにかく素晴らしい……っつーかこれは反則ですよ京アニさん;;。

 そしてさらに驚いたのが、名雪役のマリ姉の演技が神。っつーかマリ姉いったいどうしちゃったよ??状態なぐらいに素晴らしい。演技指導(?)で大化けした AIR の川上さんもそうでしたが、なんというか、一つ一つのセリフの後ろに隠された名雪の感情が垣間見えるような名演技で、これにはとにかく驚き。

 その一方で微妙だったのが、あゆ役のほっちゃんの演技。「うぐぅ」を違和感なく喋っているあたりは見事でしたが(いろんな「うぐぅ」をちゃんと使い分けて喋っているあたりも good)、かわいく喋ることに手一杯になってしまっていて、うまく感情が込められていないという印象がありました。しょっぱなのあゆのモノローグや祐一の名前を聞いてから別れるあたりのくだりはもうちょっと万感の思いを感じられるように頑張って欲しかったところ。十二分に及第点ではありますが、なまじフィルムのクォリティが高いだけにちょっとフィルム負けしてるな、という印象がありました。

 全体として作画力の高さは言うに及ばず、演出効果や CG などは AIR の時代からさらに磨きをかけた感もある。加えて第 1 話を見ていると、原作では描ききれていない「北国の風景」などもうまく追加されていたりして、どちらかというと、原作の忠実なコピーというよりもリメイクとかリニューアルといった印象もある。けれども決して原作のイメージを損なっていないし、今後の期待が高まりますね。ただ一点、不安要素を言うと、この作品における『奇跡』を履き違えたシリーズ構成になるんじゃないか?という不安はあります。もともと Kanon という作品はルート構成上、あゆとその他のキャラが排他になっているので果たしてマルチキャラのシナリオをどう組み立て上げてくるのかは興味深いところなんですが、もともとこの作品の『奇跡』はご都合主義ハッピーエンドではないというところに大きなポイントがある。ここをきちんと読み取った上で作品を組み立てられるか、というところがポイントになるのですが、AIR ではその辺が致命的に読み取れていなかったので一抹の不安は残ります。

# まあ、AIR と違って Kanon の方は優れたシナリオ解釈や論考が多数あるので、その辺を参考にしていればきっとひどいことにはならないと思うのですが。……って私も Kanon のシナリオ解釈・考察は一度ちゃんと書きたいなぁ;。

 OP/ED は今週出る予定の prelude に入っているようなのでこちらも期待度大。

・余談
 会場ではコミケの売れ残りと思わしき Kanon グッズセットが売られてましたが、私はコミケで買ったのでついでに開封してみたり。



 で、このラフ画集なんですが、後半に掲載されている水瀬家の間取り図が面白い。あ゛ー、なるほどこういう間取りになっていたのか、と。や、ゲームでも断片的にしかカットが出てきてなかったんで「?」だったんですが、玄関が二重になってたりとか、なるほどと頷かされる部分もたくさん。こういうのを見るとやはり楽しいですね。

 そんなわけで、先週から立て続いていた夏祭りも今日で一段落。や、明日あたりからはぼちぼち真面目にお仕事復帰ですw。

投稿者 まちばりあかね☆ : 2006/8/21 00:03 | 3.アニメ&コミックス

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