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田村ゆかり *Cutie Cutie Concert* 2005 DVD 鑑賞会

 いやはや、今朝は起きたときに背筋に妙な痛みがあったわけですが、昨日の DVD 鑑賞会のせいではなく実は青色一号のせいではないかと思ったり(← そんなわけありませんw)。



 この DVD 、コメンタリーなどは当然入ってませんが、でじくま氏自らコメンタリー役を買って出るという素晴らしい鑑賞会になったおかげで、なるほどと腑に落ちること多数。なんとなくもやもやしていた「ゆかりんの魅力って何?」というあたりも、自分なりに答えが出た気がします。というわけで、今日は昨日の DVD 鑑賞会の感想をつらつらと。

 このコンサート、アンコール曲の make a little wish のとき、観客席が黄色(檸檬色)のサイリュームで埋め尽くされたのを見たゆかりんが、感極まって涙ぐんで声を詰まらせる、というめちゃめちゃ感動的な 1 シーンがありました。で、その場に居合わせた私は「ゆかりんもこのコンサートまでにいろいろあったんだろうなぁ……」ぐらいに漠然とそのシーンを眺めていたんですが、でじくま氏のコメンタリーを聞いたり DVD を見てたりして、なるほど、と。

 私自身もそうですが、ゆかりんについてあまりご存知ない方も多いでしょうからざっくりまとめてみると。

 もともと彼女は福岡の出身。高卒で就職して OL を数年やったものの、夢を捨てきれずに上京。がしかし、養成所時代の同期生の堀江由衣(ほっちゃん)が特待生であるのに対して、ゆかりんの方は一般生。語弊があることを承知で書いてしまうと、取り立てて歌が上手いわけでもなく、ルックスが極端にいいわけでもなくて、写真写りは最悪;。ぶっちゃけ、泣かず飛ばずのマイナー三流声優さんだったんですよね。しかし、そんなマイナー三流のまま終わってしまう声優さんが多い中、彼女の場合はそれで終わらずに、自らの努力でその才能を開花。長い下積み時代を経て、今や多数の主役声優やラジオパーソナリティを務めつつ、さらに全国コンサートツアーを実現するほどの実力派声優になるに至ったんですよね。

 そして昨年 11 月の東京国際フォーラムでの *Cutie Cutie Concert* 2005。参加者側から見れば単発のコンサートではありますが、冷静に考えると、ゆかりんにとってはいろんな意味で一つの正念場だったんじゃないかと思うんですよ。

 というのも、まず観客動員数が従来の倍の 4000 人規模。動くお金が倍になれば、当然かかる費用も求められるクォリティも倍化してくる。今回はなんでもモー娘などを手がけているイベンターを投入してるらしく、衣装のセンスからして全然違う。照明効果にしろ演出効果にしろ映像効果にしろ、以前のコンサートとは比較にならないほどクォリティが高い。さらには DVD 化することも最初から決定していたようで、そこに投入されている録画機器もスタッフも、「DVD 化」を前提とした機材ばかり。万が一、何かに失敗した場合に損害を受けるスタッフや会社の数はといえば、まさに以前とは比べ物にならないはず。

 ……つまり簡単に言えばこのコンサート、『完璧な』パフォーマンスが『絶対に失敗できない』という条件つきで求められるという、めちゃめちゃシビアな条件下で行われてるはずなんですね。そういう条件下でかかるプレッシャーって、並大抵のものじゃない。それを、(生え抜きのエリートではない)ある意味では普通の経歴の、普通の人間であるゆかりんが、果たして背負いきれるかどうか?

 振り付けから着替え、MC のネタ仕込みなど、その事前準備や練習はとんでもなく大変だったはず。しかも今回のコンサートではハイスピード・ハイテンションな曲が数多くセレクトされてましたが、右足が悪い(半月板がないらしい)ゆかりんの場合、体力もさることながらとんでもない痛みを伴っているはず。にもかかわらず、笑顔は絶やさず声もしっかり歌もしっかり演技もしっかり続けている。ざっと分かる範囲だけでもこうした過酷な条件下でこのコンサートに臨んでいるはずで、いくらゆかりんの精神力がタフだと言っても、ギリギリの精神状態で頑張ってるはずなんですよね。

 そして、ほぼノーミスですべての曲をこなしてきて、体力的にもピークに達しているアンコール曲で、あの一面を埋め尽くす檸檬色のサイリウムの灯りを見たら、感極まってしまうのは当たり前。それでもなお、感情を鎮めて歌い続けようとするゆかりんの姿、そして最後には明るく元気に、「惑星のランデブー」できっちりと締めたという一連の流れ。コンサートの後に感じたあの独特な達成感は、ごく普通の人間が、等身大を超えた努力で頑張りきった姿があったからこそ、じゃないかと思うんですよ。

 そう考えると、ゆかりんの魅力の本質がなんなのか、というのも分かってくる。
 おそらく彼女の最大の魅力は、詰まるところ、「普通の人間の普通の魅力」なんじゃないか、と思うんですよ。

 実際問題として、彼女の魅力はおそらく初見では分からない。ぶっちゃけて言えば、でじくま氏の協力なプッシュと布教活動がなければ、私自身もまず確実にスルーしていた声優さんではないか、と。けれども、知れば知るほど人としての魅力が出てくる。ある意味、それはごく普通の恋愛と同じ。なるほど、ゆかりんに信者が多いのも分かるし、(なんとなくのイメージですが)浮気しない不動者層が多そうというのも、この辺を考えるとすっと腑に落ちたりします。

 ほっちゃん(堀江由衣さん)ほどアイドル化(偶像化)しているわけでもなく、かといってモモーイ(桃井はる子さん)ほど祭り化しているわけでもない。こんなこと言うとファンに叩かれそうですが;、おそらく歌ではほっちゃんに勝てないし、祭り作りではモモーイに勝てない。けれども、ゆかりんには『人間味』という、最強の魅力があるじゃないか、と。

 完成度が高いことや、完璧無比の力がそのまま魅力になるわけではない。それが人に関することであるのならなおさら。いろんなものをひっくるめて、"only one" の魅力がある、というのが、ゆかりんなのではないか、と思うんですよね。

 ただ逆に、そういう『人間味』こそが魅力であるが故に、*Cutie Cutie Concert* のような場では発揮できない魅力があるのもまた事実ではないか、と。今回、特典 DVD で春のコンサートツアー(Spring fever)の映像がついていたのですが、改めて見てみると、衣装も踊りも照明も、何もかもがダサダサ。けれども、主役たるゆかりんがとにかく輝いて見える。要するに肩肘を張ってないので、表情にしろトークにしろ、その魅力が素直に出てるんですね。一方でのコンサートとしての完成度の高さによる魅力、そして一方での「素の」魅力。どちらにもそれぞれの魅力がある、というのが非常に面白い。

 実際問題として、これから先、きっとゆかりんのファンはさらに増えていくだろうし、求められるクォリティもさらに上がっていくだろうとは思います。でも、これからも彼女の本来的な魅力を失わないで、コンサートとかを展開していって欲しいなぁと思ったり。次回の 5 月のコンサートツアー *fancy baby doll* がどんなものになるのかは分かりませんが、DVD を見て、つらつらとこんなことを思ったりしました。まる。

 ……というわけで何か捕捉事項 or ツッコミあれば愛のあるコメントをよろ、と振ってみるテストw。> でじくま氏

# しかし我ながらえらい長文エントリ。ちょっと疲れたかも。
# ……なんか頭回ってないのでおかしな文があるかもしれませんが、とりあえずえいやっと up;。

投稿者 まちばりあかね☆ : 2006/3/10 02:11 | その他

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コメント

 一言で言ってしまえば、
「お隣の女の子、サクセスストーリー」
なのです。

 容姿・歌唱力はさほど抜きん出ているわけではないし、パッと見、上っ面は「媚び媚び」に見えてスルーしたくなる人も多い。
 でも演技への真剣さやトークで垣間見せる「素」の姿が見えた時、「人見知りで自信がなくって不器用な普通の女の子が、それでも一生懸命頑張っている」のが分かって、生暖かく応援したくなるw、これがゆかりの魅力です。
 公共電波に乗ってしまう「いたずら黒うさぎ」ではセーブするところもあるけど、ネットラジオの「黒うさぎの小部屋」で見せる、内弁慶でわがまま放題なゆかりが微笑ましい。その一方で今回のCCCのように精一杯背伸びして「大人」を演じて見せようとするゆかりも見守りたい。
 そういう二重の魅力に気づいたあなたはどうみても立派な儲です。本当に育てた甲斐がありました(笑)。

投稿者 で・じ・くまっちゃ : 2006年3月11日 13:28

> 「お隣の女の子、サクセスストーリー」

実は上のエントリ、草稿段階ではキーワードとして「普通の女の子のサクセスストーリー」という言葉が入ってました;。
文脈上削ってしまったんですが、つまるところそういうことなんでしょう。

ゆかりんの場合、見かけは媚び媚びといいながらも、『不快感を与える』ようなことはしない(=笑って流せる範囲にきちっと留めている)あたりは立派なんですよね。この辺の境界線を見誤って嫌われていく声優さんも多い中、ギリギリのところをうまくやってるなぁ、という印象もあります。

> そういう二重の魅力に気づいたあなたはどうみても立派な儲です。本当に育てた甲斐がありました(笑)。

いや別に信者というわけでは『絶対にない』と思うんですが;。
というかこの程度で信者と言われてしまってはでじくま氏に申し訳ないっす(苦笑)。

# 単にうだうだ語るのが好きなだけ〜、とか言ってみるテストw。

投稿者 まちばりあかね☆ : 2006年3月13日 10:24

人間味もあり、「スター性」もあるんですよねぇ
このページは姫の事真剣に考えてて良いなぁ

投稿者 名無し : 2006年5月9日 03:00

おお、まさかゆかり姫の話でコメントいただけるとは思ってなかったです^^。
これでついにこのページも(謎)

しかしゆかり姫、ホントに面白い人ですねぇ。
この人のカリスマ性は人間味そのものかもしれませんが、遅咲きゆえ?の仕事に対するストイックさも好感材料です。

投稿者 まちばりあかね☆ : 2006年5月14日 13:23

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