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うはー、超せつないアニメ(涙)。ことりちゃん、めっちゃ不憫……。
というかですね、本妻帰ってきたとたんにその扱いはないだろ状態。>純一
人を人とも思わない酷い扱い、あんたなんかうたまるに踏まれて潰されちゃえですよ。
挙句、ヒロインの音夢もいかんなくその腹黒っぷりを見せ付けてくれる始末。
「みなさん、わたしのいない二年間、兄さんの面倒を見てくれてありがとうございました。
今の私があるのも、みなさんのおかげです。」
「あのー……ありがとう。
わたしがいない二年間、こうやっていつも兄さんのこと、考えてくれたんですね。」
ことりに向かってそこまで直接攻撃しますか;。いやもう、この朝倉兄妹、ひどいことこの上ないんですが。っつーか、ここまで主人公とヒロインをボロボロに描いたアニメって初めてのような気すら……;。
なんつーか、ことりの魅力が見事に炸裂した一作ですよね、これ。
ことりは自分が置かれた立場も状況もすべて分かっているから、当然、自分の恋が決して実らないことも分かってる。けれども自分の心はそうは動いてくれない。ふっきれない想いがあるが故に、ダメだと分かっていながらもアイシアや純一の誘いに乗ってしまう。ことりは最後の最後まで自分の想いを打ち明けずに、一人でぐるぐる回って破滅していく。
そんなことりを、純一や音夢の、悪意のない、けれども思いやりのないセリフの数々が傷つけていく。ブチ切れて、純一をぶっ叩けば済む話なのに、それもできない。それって、ことりみたいな「頭がいいけど不器用な生き方しかできない女の子の不幸」、なんですよね。
でもこの作品で本当に上手かったポイントは、そうしたシチュエーションを、『踏み潰される脇役キャラ』を上手く使って第三者的な視点からドラマとして描いた、というところ。一般に、こうしたドラマを「主人公の視点」から見た内面ドラマとして描くと、自分に都合のよい解釈が先に立ちやすい。ところが第三者の客観的な視点から見ると、主人公である純一や音夢の行為によって傷つけられていく、脇役キャラことりのやり場のない心情が際立って描けるんですよね。
第三者視点をうまく使った作り方はアニメ版君望も同じ。また、主人公視点の『汚さ』を暴いたドラマとしては、CLANNAD の杏ルートで描かれた朋也の逆ギレなんかがありますが、この仕組みをサブキャラの魅力の増幅システムとして使ったアニメはぱっと思い浮かびません(なんかあったかもしれませんが)。話のまとめ方はオーソドックスだったとはいえ、細かいエピソードの積み重ねで非常に丁寧に作られてるし、個人的にはかなりお気に入り。
# この脚本、それにしてもえらい冷徹ですねぇ。
# 正直、見てて「そこまでやるか?」とも思いましたが、逆にそういう冷徹さがあるからこそ話として筋が綺麗に通ってるんでしょうね。
しかしいくらことりの魅力を描くためとはいえ、ここまで純一と音夢を酷い人として描いてしまうと、二人が主人公&ヒロインとして機能しなくなると思うんですけどねぇ。今さら純一と音夢のバカップルぶりを描いてもそれこそ荒唐無稽だし、だいたい来週からのアイシア編にしたって、こんな主人公に対してなぜ恋が芽生えるのか全く分からないんですが。
……ああなるほど、真ヒロインは未だ出てきてないさくらだったわけですねっ(違)。
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