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というわけでぼちぼち手持ちのコミックスやら同人誌やらをぼちぼち消化してたんですが、しばらく前にまとめ買いしてたヒビキのマホウがなにげに素晴らしい出来じゃないですか。というかこんなものを一ヶ月も放置していたとは果たしてどういうことかと我ながら小一時間状態;。
ご存知ない方も多いと思うので簡単に紹介すると、AIR や CLANNAD の原作者としておなじみの麻枝氏の原案コミックス。学生時代に書いた一本の短編小説が元になっているそうで、それが膨らんでこのコミックスになったとか。偉大な魔法使いシロツキの助手でありながら、魔法の一つも全く使うことができない女の子ヒビキ。おいしいお茶を入れることが特技というヒビキだけれど、シロツキの助手であったということから魔法学園に招聘され、そこで様々な体験をしていくという物語。
……なんですが、絵柄から推測されるような単なるコメディものではなくて、ちゃんと幹のところに麻枝氏ならではの哲学が存在する、そんな物語になっているんですよね。
魔法は大事なものを救うためにある、というけれど、実際には魔法の行使には常に代償がつきまとい、そしてその代償によって不幸になる人がいる。代償なしで使える魔法なんてないし、完全な魔法なんてない。けれども、ヒビキは確かに「マホウ」を使うんですね。それは、傷を負った人を癒すマホウであったり、あるいは忘れていた時を思い出させてくれる幸せのマホウであったり。人が人を思いやる気持ちと、それが生み出す幸せは、きっと「マホウ」そのもの。そんなふうに思わせてくれる作品になってるんですね。
たった一冊のコミックスですけれども、話の密度はさすがと思わせてくれる内容。イラストも私好み(^^)だし、いやはや、いいコミックスですねぇ、これ。漫画担当の依澄れいさんのホームページには壁紙なんかもあるようなのでこちらも是非。
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