富士登山実況編 (Part. 2)

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その3. ここからが本番の登山道 (8合目前半)

 富士登山はまさにここからが本番と言えるでしょう。そもそも八合目といっても海抜は3000m〜3500mのあたり、しかも八合目から始まり、本八合、八合五勺となぜか3つの八合目が。高度的にもいよいよ空気が薄くなり、動き回るのもつらくなってきます。
 ちなみにこの辺ではもうバテてきていて、お年を召した方々にもがんがん抜かれていきました。とはいえ単独登山なので倒れた場合に誰かが面倒を見てくれるわけではないと自分に言い聞かせてとにかくスローペース、マイペースで登山を続けました。
 この辺りは山小屋の密集地。ほんの少し先には次の山小屋が見えるため、翌日の登山を楽にするには出来る限り上まで登ってしまいたいという人が多いはず。しかし酸素が少ないことも手伝って、私の場合は山小屋一つ上に上がるのに30〜40分ぐらいかかってしまいました。
 頂上で御来光を見たい人は一気に一番上の御来光館まで登ってしまうそうですが、私のような体力のない人は『体力の限界が来るであろうところ』、または『太陽が沈んでしまうタイミング』のいずれかでどの辺の宿にするかを決めるとよいみたいです。
 実際に泊まったのはほぼ真中の白雲荘。団体さんがよく使われる宿みたいですが、宿も比較的きれい、対応も親切で良かったです。夕食つき\6300。夕食はカレーライスでした。定番ですね(^^;)。
 ちなみに白雲荘に着いたのはちょうど夕方6時。五合目から5時間かかったことになります。普通は4時間ぐらいだそうです。
 この高さまで来るとすでに雲の上なので、外に出ると雲海が楽しめます。また夜には夜景も楽しめたり。雲に富士山の影が映る影富士は白雲荘の位置からだと難しいようです。
 しかし夜景写真はデジカメだと全然分かりませんね〜(^^;)。

 このあと7時にはさっさと床に入ってしまったのですが、団体客が騒々しかったためなかなか寝付けませんでした。白雲荘みたいな団体客を入れるところは要注意なのかもしれません。

 さて、日の出(御来光)を山頂で見ようという場合は午前0〜2時ぐらいに起きて山頂を目指すのですが、この日はあいにく風が強く、しかも自分も軽い高山病で頭が痛かったりしたのであっさり諦めて、午前3時過ぎに起きて3:50に出発しました。御来光を白雲荘のところで見なかったのは、団体客の方々がそこで見るという話だったことと、昨日の登山ペースから考えると団体客の登山に巻き込まれないためには1時間ほど早く出た方が良いだろうという考えからでした。

 結論から言えばこの選択は大正解でした。体への負担も少なく、9合目手前までは砂礫なのでマグライトだけで手軽に登れるし、登りながら少しずつ変わっていく景色を楽しみつつ、人気(ひとけ)の少ない見晴らしの良いところに場所を確保して日の出を待てば、混雑している山頂や宿の前などよりもかえってよく見られるのではないかと思います。

その4. いよいよ御来光〜(8合目後半)

 御来光そのものは元祖室の少し上あたりで見ましたが、御来光そのものだけでなく、除々に少しずつ明るんでくる空がとにかく綺麗で印象的です。写真を並べましたが、本物の美しさはこんなもんじゃないです。是非ともこれは現物を見て欲しい、そう思う光景でした。

 しかしこの御来光を見られたのはかなり運が良かったようで、このあとしばらく陽が登るとかなり雲が出てきてちょうど日の出方向をすっかり覆ってしまいました。明日(25日)は天気が悪そうだし、偶然とはいえラッキーでした。

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Written by まちばりあかね☆ (2000/7/24)